代償

「サイバディ復元の為の作業環境はほぼ整った!」


グリーンの言葉に最初に口を開いたのはマンティコールだった。

「私のアインゴットが直るの?」

「いや。まずは壊れた他のサイバディを使って実証実験をしてみる必要がある。
アインゴットは発見当初から破損していた特殊な個体だ。
いきなり復元作業を行うのは避けたい―」

「どうせ壊れた全てのサイバディを復元する予定なんだからどれでも好きなのを使えば良いじゃん」

「―ところが話はそう簡単ではない」

スカーレットキスの言葉にグリーンが返す。

「確かにオリハルコンの蘇生方程式は解いたが、実際にサイバディを復元するにはスタードライバーの力が必要だ。
そして、リスクがある」

頭取が手を挙げる。

「どんなリスクなのかしら?」

「オリハルコンは共鳴するドライバーの何と言うか…生命力、いや、リビドーとでも言った様なものを触媒に蘇生する。
そして、サイバディが必要とするだけのリビドーが無ければ、そのドライバーはただ生命力を失うだけの結果に終わるかもしれない―」

「かつてのザメクのドライバー達が意識不明になってしまったのも、それと関係しているの?」

イヴローニュが尋ねる。

「復元する為に必要なリビドーを集めていたザメクにアプリボワゼした彼等が生命力を奪われた可能性はある―」

「じゃあ、シンドウ・スガタが目を覚ましたのは…」

「既にザメクが復元したから、かもしれないわね」

グリーンが言う。

「―とにかく、最初の復元はデータも乏しく、かなりの危険が伴う。
ただ、危険は伴うが復元が可能になった事を此処に報告しておく」

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