かぼちゃの馬車には変えられない

「ワーコちゃん!タクト君は?」


放課後、1組の教室に顔を出したミズノはワコに尋ねる。

「もう部活行ったんじゃないかな?」

「サンキュー!」

「ねぇ―」

カナコがミズノを呼び止めた。

「貴女、2組のミズノさんよね?」

「そだよ?」

「噂で聞いたんだけど、貴女って魔女っ子なの?魔法使いって本当にいるのかしら?」

そう尋ねるカナコの表情はいたって真剣だ。

「―あのね」

「僕達人間はホントは皆魔法使いなんだよ。
人間であるという事は、魔法使いでもあるって事なんだ―」

「じゃあ、私にも何か魔法が使えるのかしら?」

「あのね、人間は皆魔法使いなんだけど、使える魔法は人それぞれなんだ。
でも今はとてつもなく強大な魔法を使える大魔王の力で、本来持ってる魔力を使えなくされちゃってるの」

「…」
―強大な魔法を使える大魔王…か。

話を耳に入れていたなまえは鞄に荷物を詰めながら、目を伏せる。

「だから残念だけど、今は皆ほとんど魔法が使えないんだ」

「ありがとう。とても勉強になったわ」

カナコはミズノに礼を言って微笑んだ。

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