見えない鎖で繋ぎとめて

「―おはよ」


「おはよう」

いつも通りに挨拶をかわし、学校への道のりを進む。
なまえと並んで歩くスガタの表情は暗い。

「…」
―審判者のシルシ…ならあれは、シンドウ家の血筋の誰か…。

自然と視線が隣りのなまえへと向いてしまう。
特に変わった様子も無く、いつも通りだ。

「(なまえじゃ、無い、のか…?)」
―いや…だが…。

5年前の誕生日に聞かされた言葉が頭の中で反芻する。

「―スガタ?」

スガタははっとしてなまえを見る。

「いや…何でも無い…」

「熱でもあるの?」

なまえはピタッとスガタの額に自分の手を当てる。

「いや。大丈夫だ…」

「なら良いけど…そういえば、明日私学校休まなきゃいけなくなったの」

「何で?」

「本土の方に行かなきゃいけなくなっちゃって。だから明日はごめんね」

顔の前で両手を合わせて謝るなまえにスガタは小さく笑みを浮かべる。

「仕事なら仕方ないさ。良いよ。ワコやタクトには僕から言っておくから」

「ありがと」

「…戻って来るんだよな?」

なまえはくすくす…と小さく笑う。

「仕事終わったらすぐ戻ってくるよ。お土産、楽しみにしててね―」

スガタは安堵したように微笑みを浮かべると、小さく頷く。

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