某所のホテル、宮侑の部屋にて。

「あれ、名字との電話終わっちゃった? 俺もっと話したかった!」
「なんでや。かけたん俺やで。しかもうるさすぎてまともに話せんかったし」
「やっぱり2人ちょー仲良いじゃん!」
「そらな。友達やからな」
「狡い俺も仲間に入れて」
「意味わからんのやけど」
「はっ俺もあかーしに電話しよっかな!」
「自由か」
「ツムツムも一緒にする?」
「なんでや。せんせん」
「てゆーかツムツムは名字のどこが好きなの?」
「はっ⋯⋯ハァ!?」
「だって試合終わった後声聞きたくなるのなんて好きな人しかいねーじゃん」
「恥ずかしげもなく言わんでくれ」
「でも名字は彼氏いるし、フモーってやつか」
「不毛やないわ! それに彼氏はおらんで」
「そーなの?」
「好きなヤツはおるみたいやねんけどな」
「やっぱりフモーじゃん」

 電話を切ってすぐの出来事である。

(20.05.10)