夏の夢の中で

 CLXXXVI.

「……」

「更に言えば、先程も申し上げた様に、ミツキさんは私やピスカとは別の世界から来た人間であると、そう確信しています。……間違いありませんか?」

「…………ええ、確かに。…………私は、ポケモンの居ない世界から来ました。私の居た世界には、ポケモンも、ポケモンセンターも、ポケモントレーナーも、ゾロアークもサーナイトも、そんなものは、何一つありません」

「……」

「……」

「…………驚きました。そのような世界が存在するのですね。この世には」

「ええ。……私も驚きましたよ。ポケモンという生き物が居る、この世界には」

「……」

「……」

「でも……」

「でも?」

「でも、私はどうして自分が此処に居るのか、全く分かりません。どうして、その、ピスカの夢の中に、自分が入り込んでしまったのか……。さっきも言ったように本当に、気が付いたら、この世界に居たんです」

「貴女が意図的に行ったことでないことは、私もよく分かっています。原因は、暗黒ポケモンのダークライにあります」

「……ダークライ?」

「そう、ピスカを悪夢へと誘ったといわれる、ナイトメアの使い手です」


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