Home > Text > Series1 > List > Page 巻き込まれ系男子【ルームシェア編】 カミングアウトは突然に [3/6] 幼なじみ 「千春ちゃんってホントにいい子ねえ。あんたにはホント、勿体ないわ」 「ちょ、それどう言う意味だよ」 「だって、お隣りの真尋君にはまだ彼女がいないんでしょう?その真尋君を差し置いて真晴にあんな可愛い彼女が出来るなんてねえ」 「母さん……」 千春を駅まで送って戻ってみると、母さんにそんな理不尽なことを言われてしまう。 ってか、俺、あんたの子供だし。 それに真尋に彼女はいないけど、ちょっと大人しいけど実は隠れ美人の彼氏がいる。 俺と真尋は俗に言う幼なじみってやつで、俺達が生まれる前からの隣人だったりする。 真尋は王道の攻めキャラそのままの人気者のイケメンで、小学生の頃からサッカーをやっていて、その頃から男女ともに人気があった。 中学時代の人気ぶりといったら某男性アイドル事務所のアイドルも真っ青って感じの人気で、毎年、50個近くのバレンタインチョコレートをもらっていた。 だけどサッカー馬鹿でもある真尋は恋愛には一切興味がないようで、中学時代は特に何もなく、サッカー一色の毎日が過ぎてしまった。 そんな真尋がそっちに目覚めたのは、高校に進学した頃。 東京都外のスポーツの名門校に進学した真尋は、サッカー部の学生寮に入寮した。 腐男子の俺が考えているような王道の全寮制じゃないけど、真尋の学校はほとんどの生徒が県外から集まっていて、各部ごとに用意された学生寮で共同生活しながら学校に通っている。 ちなみに男子校ね。 んで、向坂はもともとは福岡出身のサッカー部員で、怪我がもとで一年の夏にはサッカー部のマネージャーになったようで、二人はそこで知り合った。 サッカー馬鹿で単細胞の真尋は、そこで献身的なサポートをしてくれる向坂に惚れてしまったらしい。 それは真尋だけに向けられたものじゃなく、サッカー部員全員に向けられたものなのに。 ともかく中学まではサッカーに明け暮れて初恋もまだだった真尋は、それが初恋だと思い込んでしまったみたいだ。 男子校というやつは、周りは男ばっかで恋愛とは無縁な場所で。 普通は近所の共学校の女子生徒だとか、NLだと近所の女子校に通う生徒と恋に落ちるのがマストだったりするんだけどさ。 生憎、サッカーに忙しい真尋はそんな暇なんかなくて、結局は向坂が初恋って状況に陥ったのだった。 * 前へ | 次へ # 5/8ページ ↑Back |