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あっという間に自分の誕生日が来た。倫太郎くんからは日を跨ぐ時に電話でお祝いをしてくれた。平日という事もあり学校でちゃんと祝うねと言われ電話を切る。
次の日の学校で朝からクラスの女の子達からお祝いしてもらったりいくつかプレゼントも貰えた。バレー部は朝練もギリギリまでやってるため、基本的に治くんもホームルーム直前に教室に入ってくる。倫太郎くんには昼休憩でしか会え無さそうだった。
ホームルーム直前で治くんが教室に入って来た。
「なまえおはよ。誕生日らしいな、おめでとう」
「ありがとう。治くんも部活お疲れ様」
「ありがとう。角名が今日の昼休み、後夜祭でサボった資料室に来てって言うとったで」
私に伝言を伝えるとそそくさと自分の机に戻る治くん。今日のお昼は2人きりになれるんかなと楽しみになった。
昼休憩になりお弁当を持って資料室に向かう。扉を開けると倫太郎くんが椅子に座っていた。
「なまえ、誕生日おめでとう」
「倫太郎くん、ありがと」
「やっと2人きりになれた」
そう言って私に近付き優しく抱き締めてくれた。倫太郎くんの体が一瞬離れ、私の顔を倫太郎くんの大きな手が包み込む。
「なまえに触れたくて仕方なかった」
「私も」
倫太郎くんは私の返事を聞くと、顔を少し傾けて優しくもあり少し強引に口付けをする。私は倫太郎くんの腰に腕を回して、離れないでと懇願するかのように体を密着させる。久しぶりの2人の時間を埋めるかのようにしばらく口付けを交わす。お互いの存在を確かめるようなその甘く深い口付けにお互い夢中になっていて、何も考えられないほど脳内が満たされてきていた。
倫太郎くんは唇を離すと、至近距離で目を合わせオデコをコツンと合わせた。
「生まれて来てくれて、俺を選んでくれて本当にありがとう。なまえに出会えてなかったら今頃俺はもっと退屈な日々を過ごしてただろうし、こんなに愛しい気持ちも知らなかったよ。こんなに好きになれる人と出会えてマジで幸せ」
倫太郎くんは真っ直ぐに言葉にしてくれる。誕生日ということもあっていつもより甘い言葉を私にくれた。かっこいいからの一目惚れだったけど中身も全てかっこよくて素敵で、こんなに好きになれる人これからも出会えないと思ってしまうくらいに私は倫太郎くんに心酔している。
倫太郎くんは徐に紙袋を差し出した。
「これ、誕生日プレゼント。ペアリングとかもいいかなって思ったけど、そうゆうのは2人で見て決めたくて」
「わ!ありがとう!中見てもええ?」
「うん、いいよ」
袋から箱を取り出して開けると中にはシンプルなデザインのパールネックレスがあった。ピンクゴールドで女性らしく、可愛くもあり大人っぽくとても好みなデザインだった。
「シンプルですっごいかわええ!ほんまに嬉しい。毎日付ける!」
「ほんと?良かった」
「うん!ほんまに好みのデザインやし、よくこんなかわええの見つけたね」
「この前治と結城さんにも相談して買いに行って。結城さんだったらなまえの好み知ってるだろうし。俺が選んだけど、最後に結城さんに確認したら合格貰ったから買ったんだ」
「そうやったんや。倫太郎くんが考えて選んでくれたんやったら嬉しいよ」
箱からネックレスを取り出し首に回して付けようとするも、上手く付けれなくて手間取っている私を見て倫太郎くんが背中に周り付けてくれた。
「似合ってる。可愛い」
前に来て私の姿を見ると、そう褒めてくれて頭を数回撫でてくれた。愛しさが溢れ私から倫太郎くんに抱き着くと、倫太郎くんも力を込めて抱き締めてくれた。
「倫太郎くんの彼女になれてほんまに幸せ。ほんまに、ほんまに大好き」
そして、私から倫太郎くんに口付けをする。
「倫太郎、これからもずっと一緒にいてな」
私が彼を呼び捨てで呼ぶと、倫太郎は相当嬉しかったようで驚いた表情をしてからみるみるうちに頬が蕩けたように緩んでいった。
「ほんとズルいな。どんだけ好きにさせればいいの」
倫太郎は私の頭を抱え込み長めの口付けをした後、「これからも倫太郎って呼んで」と耳元で甘い声でお願いされた。
「倫太郎が望むなら喜んで」
「もうまじで好き」
私達は残りの昼休みも、お昼ご飯を食べるのを忘れて2人で甘い時間を過ごした。
「クリスマスプレゼント、ペアリング買わへん?学校ではなかなか付けれへんけど、デートとか特別な時に付けたくて」
「俺も思ってた。2人のお揃いの物が欲しいってずっと思ってたから今度の部活休みの日買いに行こ。クリスマスプレゼント」
そんな心踊る約束までできて、幸せで素敵な誕生日になった。
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