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昨日倫太郎から突然お昼休みに誘われた。突然で驚いたけど、2人きりになれると素直に嬉しかった。最近、私も新実さんに負けないようにアピールするようにしていた。新実さんにハッキリと電話を断ったりしてたから、もしかしたら私もハッキリと「もう他に好きな子が出来た」と言われる可能性もゼロではない。それでも2人きりの場を設けてくれただけでも、舞い上がってしまうほどに倫太郎不足だった。

絵麻にお昼の事を伝えると特に驚きもせず、了解〜と見送ってくれた。倫太郎からは、以前よく2人で会う時に使っていた資料室にいると連絡があった。急いで向かうと倫太郎はスマホをいじりながら待っていた。

「遅れてごめん。購買寄ってきて」
「全然待ってないよ。とりあえずご飯食べよ」

久しぶりのこの感じに緊張して上手く言葉が出てこなかった。倫太郎が話題を振ってくれるのを何とか返すのが精一杯だった。お互いお昼ご飯を食べ終えて飲み物を飲みながらゆっくりしていると、倫太郎が「あのさ」と話を切り出してきた。

「どうしたん?」
「話したい事あるって言ったじゃん?」
「うん」
「あれの事なんだけど」

そう言うと倫太郎は黙ってしまった。話しにくい事なのかと思い、倫太郎の言葉を大人しく待っている事にした。

「俺、あれからずっと後悔してて。なまえを手放した事が間違いだったって、本当ダサイけど別れてから気付いた。こんなに好きなのに手放してさ、マジで俺って馬鹿だよね」

倫太郎は呆れ気味に言葉にする。倫太郎の表情は、視線を下げて辛そうにしていた。

「侑に言い寄られてるなまえを見るのも、他の男がなまえに近付くのももう嫌で。ごめん、ほんと勝手って分かってる。けど、やっぱりなまえが好き」

倫太郎がようやく私と視線を合わせた。

「もう一回、俺の彼女になって欲しい」

体内が湧き上がるとはこうゆう事なのかなと思うほど、私は体が熱くなった。3ヶ月が長くもあり、短くも感じた。

「言ったやん。私は変わってへんって」

倫太郎は嬉しそうに目を細め微笑む。

「また、倫太郎の彼女にして」

私がそう言うと、倫太郎は堪らずに深く甘いキスをしてくれる。久しぶりの口付けに腰が砕けそうになった。いつだかに倫太郎が、私のキスは中毒になると言っていたけど、私からすると倫太郎とのキスは確実に中毒だった。お互いに不足していた分を摂取するかのように無心で口付けを交わす。徐々に激しくなっていき、このままだと行為にまで至るのではと思い倫太郎の肩を軽く叩く。

「っ、やべぇ、止まんね」
「ほんまにね、久しぶりでむっちゃ気持ちいいキスやったわ」
「煽んのやめてくれる?ヤってもいいの?」
「さすがにココじゃあかんって!」
「えー、俺勃っちゃったよ」
「ちょ、え、え!?」

焦る私を見て楽しそうに笑う倫太郎。その時予鈴が響き、私達は教室に戻る事にした。もちろんしっかりと手を繋いで。教室に戻ると絵麻と治くんがどうやら気付いたようで、「お騒がせカップルやな」「もう手離すなや」と言葉を掛けられ、心なしか2人は喜んでいるようにも見えた。

そしてその一連の流れを見ていたクラスメイトも気付いたようで、一気に教室内がお祝いムードになった。

「なまえちゃんの彼氏はやっぱ角名くんのイメージが強いでよかったわ〜」
「やっぱりなまえとすなりんはお似合いやな!」
「うちなまえとすなりんのカップル、1年の時から応援しとったからむっちゃ嬉しいわ〜!」
「みょうじさんに選ばれる角名には腹立つけどお似合いやから何も言えへんわ」
「侑また荒れるんちゃう?治ケアしたれや」
「嫌やわ」

皆んなからお似合いやおめでとうと言われ嬉しくなる。新実さんがどんな顔をしていたか何て気にもせずに、クラス全体で盛り上がっていた。









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