「ボクと結婚してください!」
「!?ゲホッ」
「名前、大丈夫?」
突然の美少年からの求婚に噎せてしまった。間抜けな私を心配して背中をさするピエールは変わらずかわいい。
「ど、どうしたの突然」
「ボク達の新曲、コンセプトがプロポーズ、言ってた!」
ニコニコしながらとんでもない発言をしたピエールにBeitオタクである私は震えた。なにそれ聞いてない。
確かに曲は、キラキラしていて最初のシングルとの繋がりを感じたけれども…。
「恭二にプロポーズ、どうする?って聞いたら、結婚してください!って言ってた。ボク、違った?」
「うーん…違わないけど、あんまり軽々しく言っちゃダメだよ。勘違いしちゃうから」
恭二にプロポーズの仕方を聞くピエールにも、恐らく実演をしたであろう恭二にも想像でときめいて死んだ。
「カン違い?」
「そう、言われた人はピエールが結婚してくれるのかなって思い違いをしちゃうの」
だからやめようね、と内心心臓バクバクしながら頭を撫でると、すこし拗ねたような表情になってしまった。
「カン違い、違う」
「えっ?」
驚いてピエールの顔を見ると、いつもの可愛らしい表情とは違う、とても真剣な表情で私を見つめていた。
「ボク、本気。名前はボクと結婚、イヤ?」
「えっ、い、嫌じゃないけど…」
日本には女性は16歳、男性は18歳未満で結婚は出来ない法律の壁が存在する。多少噛み砕いてピエールに説明すると、閃いたように顔を輝かせて私の眼の前に跪いた。
「ボクが大人になったら、結婚してください!これなら大丈夫!ボク、頑張る!」
煌めくダイヤモンドのような笑顔でプロポーズされた私には、赤い顔で頷くことしか出来なかった。