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リンドール城 地下牢獄にて。
佐久間「いやぁー、マズったな。まさか捕まるとは...」
目黒「...佐久間くん、もしかして何にも考えてなかったの?」
佐久間「か、考えてたしー!!もうこの城はもぬけの殻だからある程度動きやすいかなーとか思ってたし!!」
向井「だからといって城門から正面突破は無いやろ!」
佐久間「うふ、めんごっ」
向井「佐久間ぁぁああ!!!」
盗賊『ハイウインド』一行は無念にも捕まっていた。
佐久間「でもでも聞いた?"アピスの涙"の場所」
目黒「ああ、亡くなった王妃の亡骸のそばにってやつ?」
佐久間「うん。そもそも王妃様のお墓がどこにあるのか、見当もつかないけどねー」
向井「ほんまに無計画やったんやな...」
もちろん、狙いの財宝を手に入れることはできずあっさり捕まってしまった佐久間たち。
リンドールを占領していたのはもちろんダムルブルクの兵たち。乱暴されなかったのは不幸中の幸いだが、城の牢屋というのは固くてなかなか脱出は不可能だ。
目黒「佐久間くん、これからどうするの」
佐久間「んぁぁ、どーすっかなぁ」
地べたに寝転んだ佐久間を横目に、向井は牢の向こうを見つめていた。
灯が灯る牢屋。確かにあそこに人がいるのだ。
佐久間「俺はひと眠りするかなぁ」
目黒「もう、お気楽なんだから...」
向井「...めめ、誰かあそこにおる」
向井が指を刺す先。ギロっとこちらを見る鋭い視線に、かなりの威圧感を感じた向井は肩を震わせた。
向井「い、い、生きてるぅ!?」
「...殺さないでくれる?」
向井「しゃべったぁ!!!」
目黒「康二うるさい。あなた、なんで捕まってるんすか?」
「...捕まってるわけじゃない。その時を待ってるだけ」
向井「なんか名言ぽい事言うてるわ」
目黒「その時って?あんた一体誰?」
牢を介して話していたが、奥からコツコツと踵を鳴らしながら歩く人を察し、全員が口を紡ぐ。
見回りでもきたのだろうか。兵は向井たちが話していた向こうの男の牢の前で止まると、少し言葉を交わしているようだった。
そして、その兵はこちらにやってくる。
向井「き、き、きた!佐久間くん起きて!きたぁ!」
佐久間「んぇ?」
向井「起きて!!あれはダムルブルク兵や!俺たち殺されるんかなぁ!」
目黒「康二下がって」
向井「めめぇ...」
さっきまでは後ろ姿しか見えていなかったが、こちらに来るに連れてはっきり分かる。捕まった兵は甲冑のようなものを着ていたのに対して、この人はスーツ。だけどかなりゴツい。
「3人、立て」
向井「ひぃぃい!!ほら、立って、さっくん!!はよ!!」
かなりビビる向井を他所に、あぐらをかいてされるがままだった佐久間の目が怪しげに光る。
佐久間「...随分いい服着てるじゃん、照」
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