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向井side


「「元々捕まるつもりだったぁ〜!!?」」

佐久間「あはは!」



ようやく落ち着ける城の裏庭辺りで膝に手をつき呼吸を整える。牢から逃げ出した俺たちは、もちろんダムルブルクの兵に追いかけられたけれどなんとか振り切ることができた。
そんで、さっきスーツの兵に言われた"後で聞いて"に習ってようやく疑問を問いただしてるところなんやけど...



目黒「佐久間くんは最初から"アピスの涙"なんて盗む気はさらさら無くて、」

向井「わざわざ捕まりにリンドールに忍び込んだって事か!!?」

佐久間「そぉ〜」

向井「ふざけんなや!!こっちは牢屋で一生を終えるんかとヒヤヒヤしとったんに...!!」

目黒「お宝に執着なかったのも、作戦すら立ってなかったのも捕まりに行ってたからなんだね」

佐久間「にゃは、めんご〜」

向井「もぉ...さっくんに振り回されすぎてる...」



こうして佐久間くんの想定通り、リンドールの地下牢へ囚われた俺たち。結果的に逃げられたし良しとするけど、どうにも腑に落ちんことがいくつかある。



向井「でもさっくん、なんでまた捕まりに行くなんて突拍子も無いこと...」

佐久間「んん?あー、ちょっと頼まれごとして」

「それについては俺から話すよ」



すると名乗りを上げたのはさっきまで別の牢に入れられていた男。
そういえば、スーツの男は俺たち3人の他にこの男も脱獄させたんだよな。
髪は伸び切って、鎧も煤汚れているけれど、なんだかオーラはある。



宮舘「佐久間は俺を助けるために城に乗り込んできたんだ」

佐久間「そうそうー!俺ってば頼られちゃってるよねー」

目黒「貴方は?」

宮舘「宮舘涼太。よろしく」

佐久間「舘様が囚われたから脱獄の手助けにリンドール城に乗り込んだってワケ!」



どうやら、さっくんはスーツの兵の他にこの宮舘とも知り合いな様だった。囚人に兵に盗賊。どういう繋がりかわからない。



向井「で、この人を助けて一体どこへ向かうん?」

目黒「佐久間くんのことだから、何かお目当ての財宝があるの?」

佐久間「んー...財宝っていうか...もっと大事なモノっていうか」

目黒「"大事なモノ"?」

佐久間「...まあそれは追々ね!今は次の目的地に向かおう。すぐそこだよ」

向井「次?」

宮舘「"死都グラナダ"」

目黒「グラナダって、三千年戦争で壊滅した...」

佐久間「そう!そこに、待ってる人がいる」



佐久間くんの目が、悲しく光った気がした。
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