クチナシズム 06



(タカトオ)「##NAME1##さん」


「はい?」


(タカトオ)「分かって居るとは思いますが、くれぐれも私の正体を言う様な真似はしないで下さいね」



ゴムマスクを被りながら、高遠は言う。



「うんうん、分かってるよー」



緩い性格や容貌をした##NAME1##だが、口は固い方だ。其の点は心配ないだろう。



(タカトオ)「私だと分かる様な態度や接し方もしてはいけませんよ。##NAME1##さんは表情や態度にすぐに出ますから」


「ゔ;が、頑張って善処します;;(其れに結果が伴うとは限らないけれど←)」


(タカトオ)「…其の努力に、ちゃんと結果を伴わせて下さいね。成果を得られないモノは≪無≫でしか無いんですから。」


「うぐっ;;言い訳の逃げ道を塞がれた!」



結果が出せなければ、全て無意味であり、無価値である。

其の人の努力云々(ウンヌン)ではなく、実際の行動力や仕事の成果を重視して評価する実力主義の高遠らしい言い分だ。


しかし、此れは問題だ。抑制する前に出て来てしまうモノをどう抑え込んで、回避すれば良いと云うのか。



「うぇー、高さんも無理言うなぁ;」


(タカトオ)「クスッ、信頼してますよ。##NAME1##さん」


「……うん、任せろ。」



『信頼』…其の言葉に、ポワンッと心が浮いてしまい、ついつい肯定の返事を返し、腹を括ってしまう。

一と同じで、単純で現金な子と言えど、其の一言であっさりと其の気にさせ、手懐けてしまう高遠は、やはり流石と言うべきか…。

2人は車から降り、此処からそう遠く無い場所にある集合場所、管理事務所へと向かって歩いて行く。



「(はーちゃんに会ーえる♪驚くだろうなぁ(*´∀`*))」


(タカトオ)「……念の為に言っておきますが、ミスを犯したらどうなるか…分かって居ますよね?」



人間誰しも、予想外の事や、はっきりと決めて無い事柄に対しては、隠そう、誤魔化そうとしても、あやふやで中途半端になってしまい、襤褸(ボロ)やミスを連発してガタガタになってしまう。

其れに対して、1度決めた事柄や、守ると決めた内容に関して、口の堅いタイプ・隠し通すのが上手い人ならば、決して揺らぐ事が無い程、襤褸やミスを全くしないと言って良い位に、強くなるものだ。


##NAME1##も其のタイプに当て嵌まる1人だ。頑なに隠し欺き通す。絶対に口を割らない。

何より、自分の事より、他人の事に関する事の方が、##NAME1##は隠し通すのが上手い。他者との間に交わした秘め事に対しては、名刑事や名探偵、天才犯罪者達を欺く程に…。

決して誰にも気付かせも悟らせもしない。其れに加え、ソレに関する自制心、判断力、誠実さも申し分ない素晴らしさだ。此の部分こそが、高遠が信頼に置ける所なのだ。


だから、OKと返事をした以上、高遠の事をバラす等、襤褸(ボロ)を出す・ミスを犯す等の失態は取らないと思うのだが…、

##NAME1##の、(*´∀`*)←こう緩んだ顔を見ると、どーにも、不安にならずには居られず、高遠は、念の為に…と、釘を刺して置く。



「(゚ェ゚;(。_。;(゚ェ゚;(。_。;;)コクコクッ」



対して##NAME1##も、【失敗イコール死の制裁】と云う、失敗を許さない完璧主義者の高遠の方程式…と云うか、連立の流れは、嫌という程、良く知って居るので、必死に頷く。



「(こ、殺される!!((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタカタカタカタカタカタカタ)」


(アカオ)「さぁ、行きましょうか」



其の声は、高遠 遙一のモノから、赤尾 一葉のモノへと変わった。



「ビクゥウ!!Σ(lliд゚ノ)ノ ンヵ゙ぁッ!!?………(;゚;Д;゚;)ハ、ハイ」


(アカオ)「…もっと自然な表情じゃないと怪しまれるよ、金田一さん」


「(@´益`;@)ニ、ニコリ」


(アカオ)「……………。」


「(ぇ?ダメ??)……(;@;^盆^;@;)ニパリッ」


(タカトオ)「………プッ!クックック…あ、貴女は、私にまで失態の道連れをさせるつもりですか?」



口元に軽く手を当て、クツクツと笑いを零す高遠。声や口調も、高遠の其れに戻ってしまって居る。(ゴムマスクをして居て、其の笑った顔が見れないのが非常に残念だ←)



(タカトオ)「変顔にも程がありますね」


「=(;゚;Д;゚;;)⇒グサッ!!」



緊張で固まってしまった顔の筋肉を、無理矢理引き攣る様にして、頑張った笑顔だったが、笑いを誘う変顔にしかならなかったらしい。



(タカトオ)「全く、本当に##NAME1##さんは…クックック」


「ゔぅ…何?(//皿//;)イギギ」


(タカトオ)「……フッ、何でもありませんよ」


「ウググ…どうせ馬鹿とか阿呆とか思ってたんでしょっ(o`_っ´o)フンッだ!」


(タカトオ)「いえ…まぁ、それも一理は有りますが」


「其れもあるんかい!Σ\( ̄ロ ̄lll){チョットShock!)」



否定した後に肯定された##NAME1##の心情は、一旦は保たれた後、掌を返された様に落とされた感じだ。

落ち込み、『やっぱ結局あったんじゃんよ(〃ノ`З´ノ)プクゥ』とブー垂れる##NAME1##の頭を、くしゃくしゃっ、と、撫で回して、高遠は、くるりっ、と、身を翻して歩き出す。



(アカオ)「行きますよ、金田一さん」



暫し、其の後ろ姿を睨んだ後、一旦、目を閉じ、スーハーッ、と、深呼吸を一度する。そうする事で気持ちを切り替える。



「(此処に居るのは、高さんじゃなくて、赤尾先生…。)」



そう頭に、心に刷り込める。

例え、赤尾が高遠の変装だとしても、赤尾として演技をして居る間は、高遠は、自分に親しくしたり、助けたり等はしてくれない。

だったら、別人も同然だ。実状的に赤尾イコール高遠と同一人物だとしても、私的には、高遠は高遠、赤尾は赤尾と別個人になる。


何時(イツ)だか、高遠に『人を欺く演技力は人並み以上ですね。』と、言われた事はあるが、ちょっと違うと##NAME1##は思う。

どちらかと云うと、此れは人を欺く演技力等と云った大層なモノではなく、只単に区別を付け、思い込むだけの物であって、他者と云うよりは自分を騙すだけ、と云う陳腐な行為なのだ。



「はい…赤尾先生。」



今朝、赤尾に会った時の様な、小さく余所余所しい声で、表情で、##NAME1##は返事を返した。

そんな##NAME1##の返事を背中で聞きながら、高遠は、先程、答えなかった問いに対する返事を、己の内の中でだけ、呟いた。



(タカトオ)「(ただ、やはり殺すのは勿体無いと思っただけです)」



自他共に認める、殺人に関しては冷酷とも、一切の躊躇(タメラ)いもないとも言われて居る此の地獄の傀儡師の≪ツボ≫を知ってか知らずか、事ある度に、的確に突いて来る。



彼女と出会うまで、自分にも有るとは思いもして無かった…



殺すには惜しいと、勿体無いと思わせるツボを…。






(タカトオ)「あぁ、そう言えば、##NAME1##さんは人見知りでしたから、先程の不自然な位のおどおど感が普通…自然な方でしたね。」


「あっ!そう言えば、そうだったね。」


(タカトオ)「うっかりしてましたねぇ。」


「うん、私も自分の事なのに、うっかり忘れてたよ。人見知り設定と其れに伴う挙動不審設定。」


(タカトオ)「えぇ、ですから構いませんよ。」


「?…何を??」


(タカトオ)「存分に変顔を披露して下さって、構いませんよ。私はもぅ心構えが出来ましたから+(爽快笑顔)」


「あれ違うもん!頑張った笑顔であって、決して変顔じゃないもん!!・゚;゚ヾ(;;`Д´|||゚)・:゚・」



後ろから背中をバシバシ!と叩いて懸命に訴えて来る##NAME1##に、高遠はやれやれ、と、苦笑の溜息を零す。


後5分もしない内に、樹海の入り口かと思う程の場所にある管理事務所に着く。其処には、もぅ、先に到着して居る役者達が居る事だろう。

だと言うのに、愚駄愚駄(グダグダ)感、満載の此の様子…赤尾を演じて居ない自分と、彼女の自分に対する懐き様や言動から、すぐにあの小賢しい少年や刑事にバレてしまうではないか。


其れだけは本当に避けたい。

何の問題も無いと言うのに、こんな間抜けな事で初っ端から挫折なんて、地獄の傀儡師の名誉に泥を塗る所か、ブッ掛ける様なモノだ。


今回の芸術犯罪に関しては、何も問題も心配も無い。(人形達が上手く私の計画を熟(コナ)せば良いだけの事だ。)

勿論、自分の事に関しても、バレない様に演技仕切る自信はあるので、此れも全く問題は無い。(まぁ、当然の事だが。)

彼女の事に関しても問題は無い…と思うが、やはり、今の侭の切り替えが出来て居ない侭では、誰がどう見ても駄目だろう。失敗する。(この場合は私を含め。)

向こうに着く前に、否(イナ)、彼らの目に付く前に…良くて後2分間位の間に彼女を切り替えさせなければ私も危ない。(良くも悪くも、彼女は周りを己がペースに巻き込むのが得意である様だから。)



(タカトオ)「(あぁ、本当に、彼女の扱いは前途多難…困難な上に、困ったモノだ。(其れに振り回される私も私で、まだまだ精進が足りないのだが…))」







And that's all・・・?
(それでおしまい・・・?)




××ATOGAKI××
(懺悔と言う名の白状場)



ずーーーーーっと、悩んでました。

1から10までしっかり細々と書くか、真ん中…原作の本編部分を大体ブッ飛ばして最初と最後だけ書くか。

本当にずっと悩んでました。其処で躓いてました。ストーリーのプロットはどちらも脳内でしっかりと出来てると言うのに…。。。


そんなんで高遠夢が進まず、代わりに明智夢を始めたんですが…此れがまた奇っ怪でありまして…。

だってですね、あら(゚∀゚)?不思議☆彡5話もの差があったのに、あっと云う間に追い付いちゃっt…ブフッ∵(´ε((Σ┗┐ヽ(・∀・メ)ノ ドゲシッ!{全ッ然、不思議じゃねーわ!ボケェ!!)


ぇ?本当すいません。どーにも愚駄愚駄悩む性分が治らなくって;;(←悩み過ぎだろ;;)

でも、もぅ大丈夫です。1から10ミッチリ細々と書く事に決めたんで。此れからも、(書き手も読み手も)ウンザリする位に、愚駄愚駄と書いて行こうと思います。ハイ。




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解せぬ花