無の三拍子 04




パパが頭パーになっちゃった。

いや、頭は元々からクルクルパーだったケド、外見の髪の事じゃなくて、中身の脳ミソの方で。



(コアル)『お前は魔女だ。』



パパは何か悪い物でも食べたのだろうか?(マジックマッシュルームとか合法ハーブとか…)



(コアル)『言っとくが、虚言でも妄言でもねーぞ。1週間後に引っ越すから、そのつもりで準備しとけよ。』



はたまた私が知らない内に性質の悪い宗教等にでもハマって洗脳されてしまったのだろうか?



(コアル)『唐突で現実味がねーだろうが、向こうに行きゃ分かる。≪百聞は一見に如かず≫だ。』



そんなメルヘ〜ンなフィクションが、いきなりリアル〜なノンフィクションの世界に混入して来る訳ないじゃない。(お手軽混ぜ込みご飯か!ってーの。)



(コアル)『一応言っておくが、引っ越しに関しての異議や拒否は認めねーぞ。愚図ろうが家出しようが抵抗しようが、引き摺ってでも連行するからな』



…あの眼はマジだ。(ちっくしょーオレ様めッ!私は絶対オレ様野郎な大人にはならないと誓うよ!相手の意見を尊重する優しい大人になるんだっ。よっし、今決めた←)

兎にも角にも、パパが嘘を言ってないとしても、引っ越しは本当なのだとしても、やっぱり、魔女と言う事だけは信じられない。



「魔女…ウイッチ…おジャ魔女…マジック…ミラクル…呪文…チチンプイプイ…魔女狩り…蛙入りの紫のネバネバ液体の鍋…杖…魔法の箒…鉤鼻の老婆…」



ベットで横になりながら、魔女について連想出来る物を思い付く限り口に出して言ってみるが、やはりどれも非現実的過ぎる。



「う〜〜〜〜〜〜〜ん(-"-;;)」



魔女と聞いてから、ずっとそう考え込むせいか、其れが夢にまで反映されるようになった。



「ZZzz…(。-ω-)。。ooO((【・:*:・夢・:*:・】))」





魔女と聞いて1日目の夢…


ドロドロの鍋に毒と林檎を入れる私。

醜い老婆に姿を変えた私。

真っ赤に焼けた鉄の靴を履かされ、死ぬまで踊らされる私。



「Σガバリッ(ヽll ̄□)/≪白雪姫の魔女は嫌ぁああアアッ!!!ナルシストじゃないし、人の臓物なんて喰らいたくもないぃぃいいっ(||゚Д゚)ヒィィィ!」





魔女と聞いて2日目の夢…


赤子を連れ去る私。

娘の髪を切り落とし、荒野へと放逐する私。

王子を罵しり追い詰めて塔から身投げさせる私。



「Σガバリッ(ヽll ̄□)/≪ラプンツェルの魔女も嫌ぁああアアッ!!!人攫いや幽閉とかヤンデレ犯罪行為も、陰険でヒステリックな苛めっ子趣味も持ち合わせておらんちゅーねんッ(♯;`Д´)」





魔女と聞いて3日目の夢…


森で彷徨う兄妹をお菓子の家へと招待する私。

兄を大きな鳥籠に放り込んで、妹を扱き使う私。

炎が轟々と燃えるパン焼きかまどに閉じ込められ、焼け死んだ私。



「Σガバリッ(ヽll ̄□)/≪ヘンゼルとグレーテルの丸焼き魔女も嫌ぁああアアッ!!!…お菓子の家は魅力的だけれどもっ(@ ̄¬ ̄@)ジュルリ」





魔女と聞いて4日目の夢…


薬の対価に人魚の声を奪う私。

ナイフの対価に人魚達の髪を奪う私。

殺人の教唆、自殺に見せかけた殺人者の私。



「Σガバリッ(ヽll ̄□)/≪人魚姫の魔女も嫌ぁああアアッ!!!…人魚姫死なないでぇええっゥゎ━。゚(゚´Д`*゚)゚。━ン!!!」





魔女と聞いて5日目の夢…


13人目の魔女として赤子の姫に呪いを掛ける私。

老婆に変装し、糸紡ぎの針で姫を眠らせてしまう私。

竜に変わって王子に襲い掛かり、剣で倒され死んでしまった私。



「Σガバリッ(ヽll ̄□)/≪眠れる森の美女の魔女も嫌ぁああアアッ!!!…そもそも誕生パーティーに呼ばれなかっただけで呪詛?とか、どんだけやねん!!!Σ\( ̄ロ ̄lll)」





魔女と聞いて6日目の夢…


まっ黒な人と、真っ青な人と、真っ赤な人と、私が居る家。

容赦なく、娘を木の棒に変えてしまった私。

躊躇なく、其の棒を竈の火にくべて嬉しそうに笑った私。



「Σガバリッ(ヽll ̄□)/≪トゥルーデおばさんも嫌ぁああアアッ!!!…超短いストーリーの癖に無残なバッドエンド!怖ェよ怖ェよ超恐いッ!!!((((;゙゚'ω゚'))))ガクガクブルブルガタブル」




そうして、7日目の朝を迎えた。

唐突の事実と悪夢に魘されながら、其れでもしっかりと言い付け通りに引越しの支度をして、大人しくパパの後を付いて行く私は偉いと思う。(誰か褒めて←)

飛行機に乗り、2、3時間経った所で、睡魔が襲って来て、勝てずに其の侭、寝てしまった…ら、案の定、夢を見た。




7日目の、今日の悪夢だ。


聖女と大天使の≪声≫を聞いた私。

孤独な戦いを強いられ、監禁された私。

異端者として死刑を宣告され、火刑に処された私。

其の挙げ句の果てに、死しても尚、女性としての屈辱も受けた私。



「―――――――ッ!!!!!!!!」



自分がジャンヌ・ダルクになった夢から、目が覚めると、私は泣いて居た。静かに、涙を零して居た。

涙を零す私の隣には、悪夢等と無縁の様に健やかに寝息を立てて眠って居るパパの姿が視界の端で、少し、暈(ボ)やけながらも、見えた。


幸い、私の周りの人達は、寝てたり、本に夢中だったりして居たらしく、私の泣き顔を見た人は居なかった。

誰かに見られない内に、慌てて、服の袖やら手の甲やらで、目元の、顔の涙を拭う。



そうして、涙を拭いながら、私は、決めた。

心の中で、強く、強く、固く、頑なに、決心を、した。





魔 女 に は な ら な い 。









And that's all・・・?
(それでおしまい・・・?)





××ATOGAKI××
(懺悔と言う名の白状場)



今回の御話の作成にあたって、寓話の御勉強をしました。

御伽噺って、大まかな粗筋しか記憶に残ってなかったから、楽しかったけど、目疲れが辛い(苦笑)


そう言えば、トゥルーデおばさんの童話は今回、調べて知ったんですが…凄い印象に残りますね。

始まったかと思うと、いきなりクライマックスになるし、黒・青・赤い人と意味不明だし、娘がストンと無残に殺されるし…素直に、ぞっとしました(^ω^;lll)




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解せぬ花