ソロモン・グランディの花嫁 01
机の上の、僅かな灯りのみが照らす、仄暗い部屋の中。
大量の紙に走り書きされたメモや図解が、机の上や床下に散らばって居る。
彼方此方に読みかけの本やファイルが置いてあったり、机の横のキャビネットに資料が山積みになって居る。
本棚が満杯で本棚の前の椅子の上に乱雑に積まれた本の山が出来てたり、机の上や棚の上に文房具や小物が散乱しているという状態。
其の汚部屋で、机の紙上に突っ伏して死んだ様に眠る女が居た。
ドタンガタンゴトンドン!
何かが落ちる音で、彼女は目を覚ました。
しかし、ドアも窓も戸締りは完璧で、独り暮らしをして居る彼女は、上の階で、何か物が落ちた音だろうと判断して、再び瞼を下ろし、眠りに入った。
此処はアメストリス国の東部の街・リゼンブール。
牧羊が盛んな小さな村。物凄い田舎だが、其の分、街の人達も優しい人が多い。
風も空も木々も、住む人々も、何もかもが、穏やかで優しい。
道を歩けば、大人も子供も笑顔で声を掛けてくれる。大人達からは、美味しい御裾分けをちょくちょく頂くし、子供達からは出会う度に、一緒に遊ぼうと誘ってくれる。
田舎なので、世間の情報や本等が入って来ない不便な点を除けば、文句無しの村である。どれだけ素晴らしいかと言うと、“この世界”では根無し草の様な自分が、住み着いてしまう事を決めちゃう位(笑)
此処に、危険は…無い。
しかし、その結論は暫くしてから覆される。
ガンッ!と部屋のドアを蹴破る音と共に。
今度こそ、強盗か何かかと慌てて椅子から立ち上がり、振り返る。
其処には見知らぬ4人。
自分と同じ位の青年と、此の家を提供してくれた子供達3人と同年齢位子達3人が居た。
(?)「随分と舐めた真似してくれんじゃねェか。雌豚野郎」
ツカツカと此方に歩いて来て、物騒な凶器を突き付けて来る青年。
(?)「お、俺達を浚って来てどうするつもりだ!」
(?)「エ、エレン;」
(?)「大丈夫、アルミン。貴方達は私が守る」
エドの様に気の強い少年
アルの様に優しそうな少年
ウィンリィの様にしっかりしてそうな少女。
「…強盗一家?」
よく分からない状況に。自分でもよく分からない言葉が、唇から零れた。
(?)「あ゙?」
(?)「##NAME1##!?」
凶器を突き付けて来てる青年が訝しげな声を上げたと同時に、先程、少年少女に似て居ると例えた三人の息を切らした姿が、少年少女の後ろに見えた。
……さてはて、どうしたもんか、此の状況。
何故だか、自分が此方の世界に来た当時の事を思い出した。
And that's all…?
(それでおしまい…?)
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解せぬ花