15.組み分け、私の決意
ハローホグワーツ城。映画ぶりだなこの野郎!

初めてのホグワーツ城とのご対面にワクワクが止まらない。Cant'stop wkwk.
脳内では某メインテーマがオーケストラで奏でられている。あれ正式名称「ヘドウィグのテーマ」って言うんだってね。ヘドウィグが3割増しで強く見える。出だし3秒で「ハリー・ポッターのテーマやん!」って分かるくらい世界的名曲のタイトルを担ってるヘドウィグちゃんパネェ。対面まで生きてたら背中さわさわさせて欲しい。閑話休題。


「おい、勝手にうろちょろすんなよお誕生日さん」

「えっリーザお誕生日だったのかい!?おめでとう!!ハッピーバースデー!」

「ちょっ、大きな声で叫ぶな恥ずかしいから!」


私が迷子になったら困ると何故か両脇をジェシリにがっちりガードされ歩いている為、周りからの視線がとても痛い。更にジェームズが大声でハッピーバースデーソングを歌い始めたもんだから更に注目が集まる。
恥ずかしい。ものっそい恥ずかしい。穴があったら埋まりたい。その上に夢の国を建築してください。


「城の中に入ったら静かにしてくれ頼むから」

「いっそ全生徒に祝ってもらえよ誕生日」

「わお!それ良いね、楽しそう!」

「勘弁して…」


もう既に疲れたよパトラッシュ。
パトラッシュじゃなくてパッドフットか。
僕もう疲れたよパッドフット。わんわん。


「静かに!」


私達新入生を先導して歩いていたマクゴナガル先生がくるっと振り返って大声を出した。


「さあ、大広間に入りますよ。身だしなみを整えて下さい」


鏡なんてものは無いから髪を撫でつけるだけしかできないが、まあ今の私は可愛い少女だから何とかなるだろう。大事なのは笑顔だ笑顔。すまいりんぐ!


ギィィ、と年季を感じさせる扉が開き、カチコチに固まった新入生達が中へと足を進める。私もシリウスとジェームズに両脇を固められながら中へと進んだ。

内装は映画で見た通り、ゴーストがふよふよと浮いて天井には素敵な星空が広がっていた。語彙力の無い私は「すごーい、きれーい!」と獣並みの感想しか言えなかった。もうちょっとお勉強頑張ろう。おい元成人済み。

組み分け帽子の元まで進み、まあお約束の組み分けが始まる。クラス分けが目の前で行われるのってドキドキするよね。私も新しい友達ができるか心配だ。


「大丈夫だろ。俺とジェームズがいるし」

「あっ、うーん…そうだねぇ」


にへらと力の篭ってない笑みを浮かべてシリウスの手をぎゅっと握る。


「大丈夫大丈夫、お姉さんが着いてるから」

「別に心配なんて要らねえよ」

「ブラック・シリウス!」


名前を呼ばれて「行ってくる」と笑顔で組み分け帽子の待つ椅子へと向かったシリウス。
帽子と会話している様子がここから見える。頑張れ、とジェームズと繋いでいる方の手にギュッと力を込めてしまった。


「グリフィンドール!!」


一瞬空気が固まって、グリフィンドール寮側から歓声と暖かい拍手が送られた。他の寮からは動揺と疑問の声が上がった。何故ブラック家の嫡男がグリフィンドールに、と。
不安になってグリフィンドール寮の席に着いたシリウスをじっと見つめるとバチッと目が合った。

笑顔、そしてVサイン。

良、か、っ、た、ねと見えているのか分からないが口パクで伝える。周りを気にしている様子も無く元気そうだ。良かった良かった。


「グレンフェル・リーザ!」


名前を呼ばれたので私も椅子の前に立つ。
頑張れーとジェームズからの応援に手を振って答えた。
椅子に座って深呼吸。さあ、人生最初で最後の組み分けの時間だ。


「ふむ、実に不思議な子だ。年齢と精神がまるで違う。こんな子は初めてだ」

「変人って事ですかそれ」

「いやいやそんな事は無い。愛する家族の為に行動しようとする勇気はグリフィンドールにピッタリだ。でも違うんだろう?やるべき事はそこでしか出来ないのだろう?ならば精一杯頑張りなさい。応援しているよ、不思議な子」

「スリザリン!!」


真っ先に見たのはスリザリン寮でもジェームズでもなくシリウスだった。

シリウスは呆然といった様子で私を見ていた。


(あ…)


視線が合うと思った瞬間、思い切り逸らされた。
そうだよなぁ、グリフィンドールに入るって思ってたみたいだし、申し訳ない事しちゃったなぁと寂しく思いながら椅子を降りる。

でもごめん、私にはやらなくちゃいけない大事な仕事があるから。

一歩一歩地面を踏み締めて上級生の待つスリザリン寮へと進む。


私はこの7年間を使ってスリザリンを改革する。
その為に立ちあげるのだ。「マグル大好き同盟」を!
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