*

落ち着け、落ち着け、何度も大きく呼吸を繰り返す。
自分を落ち着かせるために。
何も出来なかった前よりも私は強くなった、けれどもまだ弱い。
いくら技を磨いても不安は消えず、鬼に対する恐怖はなくならない。

けれど鬼殺隊になると決めたから。だれかに勧められてではなく、自分で頑張ると決めたから...私は最終選別が行なわれる藤襲山へと一歩一歩踏み出す。







__「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ、怖いよおぉぉぉ」
けれどそこには私が覚悟を決めたのに、誰かが気持ちを代弁するように大泣きして震えながら膝を抱えて座っていた。

そんなこと口に出して言わないで欲しいと思い彼を見る。私は覚悟をきめたはずなのに揺らいでしまう...。心の中で彼は悪くないのに、愚痴をこぼす。

すると金髪の大声を上げていた少年が私のほうを向き、声をかけてくる。

「ねぇ!やっぱり君も怖いでしょ!今聞こえたもん。一緒に街に戻って、静かに暮らそうよぉぉぉ」

聞こえた?私は口に出してしまったのだろうかと疑問に思う。

表面には出していないはず、だって...
「私は戻らないよ頑張るの、こわいけど...決めたから。」彼に向けて言い切る。


___「この中で7日間生き残る、それが最終選別です。では行ってらっしゃいませ。」

金髪の彼を振り切るように背を向けて私は森に駆け足で入った。


後ろから「待ってよぉぉぉ」という声は気のせいだと思って。