試験前のお食事


ハンター試験は行くまでも試験なんだって♧ってヒソカはいつもよりルンルンで私に話しかけてくる。

そういう私は昨晩、いや今日の朝までヒソカに愛されて全身が気だるくてぐったりだ。

けどヒソカが今日出発しないと試験間に合わないよ♡なんて言ってくるもんだから獣化してヒソカの頭に乗った。

「うん、その姿のが安心だ♤」
ヒソカは兎姿の私を撫でてから、再び頭にのせて歩き出した。

*

少し体のだるさも抜けて目を開けると、ヒソカは定食屋さんに入ろうとしていた。

「お腹すいたの?」と尋ねたらココが試験会場さっと笑ってた。

どういうことだろうと頭に?を浮かべていると、ヒソカは席にも付かず、メニューも見ずに注文をはじめた。

「ステーキ定食、弱火でじっくり」
それを伝えたら奥の席に案内された。
エレベーター特有の動きをしていて、試験会場ってなるほどなと思った。

ヒソカはお肉を食べ出す。
頭からヒソカは私を机におろして、めるもたべよって言って人参のグラッセとフライドポテト、インゲンを取り皿にのせてくれた。
「おいしいっ」てニコニコ食べてたら会場についたみたいでエレベーターがとまった。

試験の受け付け会場みたいでヒソカが2枚の受験票を差し出すとプレートをもらった。
兎姿で付けるところがなかったのにヒソカは鞄の中から紐を取りだし私の首にぶら下げた。45番。ヒソカの1つ後ろだった。

しばらく待っていると様々な受験生が集まってきた。

ヒソカがその1人、針でグサグサになった人に話しかけた。
「やぁ、イルミ久しぶりだね♡」って。
...えっ、イルミ?イルミは違う人だと思うけどって?を浮かべていたら、針の人は自分に刺さっている針を抜いて私の知ってるイルミになった。

放心していると、イルミは私の耳を掴んで持ち上げた。
「びっくりしてるみたい♧」
ヒソカが代弁してくれた。

少し落ちつきをとりもどし、変装だと聞いた。
弟が来るから変装しているんだそうだ、納得。

そしてイルミは私の顔を見て、「めるは変装して喋らない方がいいよ。」とアドバイスしてきた。
ヒソカももとよりそのつもりだったみたいで私の鞄に私の洋服と帽子が入っていた。獣化をといて着替える。長い耳は帽子にしまう。
よしよしとイルミになでられる。

「僕がこの姿の時はギタラクルってよんでね」
って言って離れていった。

人がもう少し集まるまで時間かかるよって言われたからすみの方で少し休むことにした。
昨日寝てないしね。
ヒソカは受験者と戯れて遊んでいるようだったがそんなことは知らず、すやすや眠りについた。