みっつ

ハンター達を倒し終わり、もう屋敷内に強そうな気配もないので外で大人しくトランプタワーを作ってクロロ達を待っていた。

パリンっと音をたてて窓ガラスが割れ、何かが降ってきた。

気まぐれにそれを掴むと、何か生き物だということがわかった。
長い耳をしたふわふわのうさぎが正体だった。

そのうさぎは僕の顔をみて「ぴえろ?」と呟く。

...なるほどなあ、この子が獣人か。
不思議だとじっとみていると何か察したのかうさぎが暴れだした。

抵抗されてもうさぎの力じゃビクともしない。
なんだか可愛く見えてきてじゃれて遊んでいた。

耳を掴んでぶらぶら揺らしてみると、うさぎは涙目になる。可愛い♤
屋敷から戻ってきたマチがあきれた目で僕を見ていた。

「何してんだよ」
マチがうさぎを僕から取り上げる。

うさぎは安心したようでマチに擦り寄る。

なんだか納得いかないなあ、僕が見つけたのに...♢

「マチ、その子は僕のだよ♡」
ぎゅっとうさぎを取り返して自分の胸に抱き寄せる。

「...似合わねえ」うさぎを抱いた僕をみてマチが呟く。

うん、それには僕も同感だ♤


*

しばらくしてクロロが虎や狼等の動物を引き連れて戻ってきた。

「すごいね♡まるで動物園だ♤」

ゾロゾロとでてくるざっと20匹程度の動物達をしたがえているクロロはまるで猛獣使いだ。

「全員獣人かい?♢」
「そうみたいだ。宝の在り処もわかったし帰るか。」
用件が済んだクロロはあっさりとしている。


すると狼が人の姿となりクロロの前に膝まづいた。

「私たちを解放してくださり、ありがとう。この恩は忘れない。...何かお礼をしたいのだがあいにく何も持ち合わせていない、すまない。」

流暢な言葉を彼は話した。

「宝はもらう、それでいい。」クロロが返事をする、
「あぁ、そうしてくれ。宝など私たちはいらない。仲間が無事にでられたこと感謝してもしきれない」
深深と彼は礼を何度も告げる。

僕の胸の中にいるうさぎが暴れだし、狼のもとにぴょんっと飛んだ。

狼は愛おしそうにうさぎを抱く。

「めるも無事だったのか!!」
動物達が皆涙し頬を擦り寄せている。

微笑ましい光景だった。

マチも団長も柄になく頬が緩んでいた。


ただ僕はうさぎが胸から離れたことで少し寂しい気持ちになっていた。

...欲しいな♡ペットなんて飼ったことは無かったがうさぎが欲しくなった。

うーん...いいこと考えた♢


「ねえねえ、さっきお礼って言ったよね♡僕からでもいい?」
僕は狼に向かって問いかけた。

クロロはもう興味無さそうに背を向けて帰路についていた。あとは僕の自由にしよう♡

狼は肯定の返事をする。

「僕、そのうさぎさんが欲しいなあ♤」

狼は驚いたような表情をしたが、うさぎを見て僕を見た。

そして呟く、
「...あの子は私たちといるより、君のような強者に預けた方がいいのかもしれない。」

うさぎは狼の方を見て首を振る。
「やだよ、やだ、じいさま。めるみんなと一緒がいい。」

狼の獣人がうさぎを抱き上げ頭をなでる。

「けどねめる、もう私らではきっと君を守り抜けない。」
自分達の不甲斐なさを嘆くよう、彼は話す。
うさぎがぽろぽろと涙する。

「うん、わかってるよ。私がいたからみんな捕まっちゃったんだよね。」
ぷるぷると小さい体を震わせている。

「けどめる、みんなと一緒にいたいよ。」

「...める」

狼もまわりの動物たちもうさぎをなでる。

あぁ、これはうさぎ貰えないかなあなんて思っていたらうさぎが僕の足元に来た。

「ぴえろさん、私ぴえろさんといけば強くなれるかな?」みんなに迷惑かけないくらい、強くなれるかな...。

首を傾げて聞いてきた。最後の方は消え入りそうな声で。

ゾクゾクする、可愛いさだ♢

獣人が念を使えるかはわからないが多少育ててみるのも悪くない、興味深い♡
それに何よりもこの子が欲しい。

「稽古はつけてあげられるよ、僕はそれなりに強い♤」
うさぎを怖がらせないように優しく言葉を紡ぐ。

うさぎは覚悟をきめたようで僕に向き合う。

「連れてってぴえろさん」と言葉にした。



これが僕と彼女の出会い♡
一緒に暮らすきっかけさ。