「何だそりゃあ麦わら屋・・・締まらねェなァ・・・・・・・・・!!」
「そうか?」
「これでひとまず'陣形'もクソもねェだろう」
「・・・ルフィさん」
4人はそれぞれにその猛威を奮った。だがルフィの技の反動により小さくなった身体にナマエは不謹慎ながらにも可愛いと思ってしまった。いけないいけない。海軍は圧倒されるも更に猛追しようと声高らかに叫んでいた。
「来たな、もう向こうは作戦なんかねェ・・・後は・・・大乱闘だ・・・・・・!!!それじゃあな麦わら・・・!!お前に一目会えてよかった・・・」
「おー戻った」
「次に出食わした時は容赦しねェ・・・・・・!!!」
「・・・ふーんでも、
【
不敵に笑うキッドにあっけらかんに返すルフィ。その言葉は船長2人に衝撃を与えた。何の迷いもなく、自信すらあるそれに、暫く言葉が返せないでいた。
だが目前に迫った敵襲にキラーがいち早く助けるも、キッドはニヤリと笑った。
「おれ達の通って来た航路じゃあ・・・そんなこと口にすると大口開けて笑われたモンだ。その度におれは・・・笑った奴らを皆殺しにして来たがな・・・!!
――だがこの先は・・・それを口にする度胸のねェ奴が死ぬ海だ・・・!!'新世界'で会おうぜ」
決意新たに進んだ道は誰にも止められない。キッドはナマエに一瞥くれると口の端を上げた。
「ナマエチャンはどうするんだァ?話をしている暇はねぇからよ・・・おれと来るか?」
挑発的に浮かべたそれはナマエが返事をする前に遮られる。
「ナマエは'おれの'仲間だ!手出すなよ」
ルフィはそう言うとナマエとキッドの間に立ち、それ以上は何も言わせないと相手を睨みつける。ちっと気に食わなさそうに舌打ちをすると、キッドも負けじと睨みつけた。
「'今は'だろ?麦わらァ・・・・・・まぁ今は我慢しといてやるからよォ・・・それまで死ぬんじゃねぇぞ、ナマエ」
そしてキッドは仲間を引き連れ歩みを進めた。ナマエはルフィに遮られたそれに文句を言おうとするが、それよりも早くルフィに肩を掴まれる。
「ちょ、ルフィさ――」
「ナマエ!!あいつ何なんだよッ!ってか勝手にどっか行くな!」
「心配しただろ!」とぎゅうと抱き締められ、それにあわあわと焦る。こんなところでやめてくれと恥ずかしさで身体が固まった。それを見ていたローも、呆れたように溜め息をつく。
「ナマエ、また会いに行く。それまで待ってろ」
そして、ナマエが挨拶を返す間もなくローもまた行ってしまった。ぽかんとするも自由すぎる人達に溜め息をつきたくなったのは言うまでもない。すると麦わらの一味達も徐々に集合してきてしまった。ナマエはなるべくなら、麦わら達と関わりたくないと思っていたし、この騒ぎに乗じて退散しようとしていた為、何となく出鼻を挫かれたような気持ちになる。
「る、ルフィさん、話は後でにしましょう。まずはここを抜けてからです。私が残りの奴らを掻き乱しますので、その隙に・・・」
「ダメだ。」
その隙に麦わら達から逃げてしまおうと思ったが、簡単にはいかなかった。意外と目敏い船長にナマエはぐっと押し黙る。するとその間に腕をぐるぐる巻きにされ、米俵のように担がれた。え、ちょっと待て。なんかちょっとデジャヴ。
「なんだルフィ。ナマエも行くのか?」
「あぁ、連れてく」
「ちょっと!ルフィさんっ!!」
「ナマエ!おれはお前が仲間じゃなきゃ、嫌だ!」
その強引なようで素直な発言にナマエは胸が締め付けられた。何で、私は――
「諦めろナマエ、ルフィはこう言ったら聞かねぇから」
「で、でも・・・」
「'話は後で'だろ?まずはここを抜けるぞ」
サンジはニッと意地の悪い笑みを浮かべると、トビウオライダーズが助けに来てくれたのか、ブルック達の援護もあり、そちらへと歩みを進めていった。誰か私の話を聞いてくれ!
「'麦わらの一味'を逃がすな!!あいつらが主犯だ!!!ん?」
「ナマエ〜!!あんた!話は後で詳しく聞かせてもらうからね!!!
――'サンダーボルト'・・・'テンポ'!!!」
その瞬間にバリバリバリと物凄い音と共に強烈な雷が落とされた。それがナミの怒りのような気もして、ナマエは身を震わせた。
「キャプテン〜!盗人は良かったの?」
「あ?・・・あぁ、いいんだ」
噂によるとどうやらおれを探していたらしいナマエだが、麦わら達に出会ったことにより、あいつの心の安らぐ場所が見つかったのだ。じゃなきゃ、探していたおれの誘いを断るはずがねェ。でもだからと言って無理矢理引き離すなんて、それこそおれにはできない。同じ目的を持つ者同士、相容れる時が必ず来る。
あいつの顔を見れただけで、充分だ。
もし、もっと早くに会いに行けていれば――
『ロー!今日は空が綺麗だよ!』
『なんでいつも具合悪そうなの?どこか悪いの?』
『ぅう・・・どうしてッ・・・ローも、わたしをひとりにするのッッ!?』
『おねがいっ!!行かないで!!!』
ぐっと拳を握り、空を仰いだ。
「あいつは、気まぐれだからなァ」
それは自分に言い聞かせているようにも聞こえた。