ぬくもり



朝ご飯も食べれるだけ食べ…というか、心配してくれたのか爆豪くんが俺の飯が食えないのかとスパルタ並に食べさせてくれた。タクシーを呼び病院へと向かうが元々平熱が低い人が38.4℃はきついなぁと隣にいる爆豪くんの肩にふと体を預けてしまう。








「っ…おい」
「あー、ごめんね」








なんとか体を戻し早く病院につかないかと待っていると。








「…しんどいか」










そう引き寄せられた爆豪の肩に頭が再び乗る。









「あ、あれ、いいの?」
「…一々確認すんな」









その返答にくすっと笑ってしまう。今はその言葉に甘えよう。
病院に到着するまでの間爆豪くんは私に肩を貸してくれた。
と言っても5分10分もしない間に病院に着いてしまいすぐに離れることにはなってしまったが。ほんの少し離れるのが残念だと思ってしまう自分がいる。
タクシーの人にお金を支払い病院への受診へと向かった。
















*















「こ、これで元気になれる」









やっとの思いで受診に薬を貰うところまで来て職場にも連絡をし大事をとって3日間お休みをもらうことができた…一安心だ。
再びタクシーに乗りアパートの前まで送っていただいて用を終え車から降りる。
降りた拍子に爆豪くんはしっかりと私を支えてくれている。










「爆豪くんって優しいね」
「あァ?!調子乗んなくそババア」










いつもなら言い返すけども今はそんな気力もない。
それに気づいた爆豪くんは私を部屋まで支えて連れていってくれる。
ようやく自分の部屋まで帰ってこれた。
ベッドに横たわりぼーっとする体と戦う。










「…おい、水」



「あ、ありがとう。そこに置いといて…」
「いいからさっさと飲め。死にてぇのか?」
「あはは、大袈裟な」





乱暴に起こされはするけど起き上がると早速薬と水がある。それと小さなおにぎりも。
素直じゃないなぁ…ふと笑ってしまった私に気を悪くしたのか爆豪くんはむすっとしてる。










「な、なーに」
「…早くそれ飲んで寝ろ」
「……爆豪くん心配してくれてる?」
「っ、んなわけあるか!だから調子乗るなぶっ殺すぞ」
「あはは、ごめんごめん」









先に胃に飯入れてから飲めよと指示をもらう。
鬼の形相で見ている彼だが言われた通りにおにぎりを食べてから薬を飲んだのを確認するとッチと舌打ちをした。
音が聞こえたけども聞かなかったことにしよう。









「さ、寒い」
「あァ?!」








「……さっさ肩預けた時爆豪くん暖かったなあ」










ぼそっとその一言に自分でも驚く。








「…」
「ま、待って今のなし。忘れて」
「……はあ」








どかっと私の横に座り手を差し出してくれる爆豪くん。ど、どうゆうこと?戸惑っていると爆豪くんが怒り始める。










「……手ぐらいなら貸してやる」
「…い、いいの?」
「お前は一々確認しなきゃわかんねーのか?
2度目はねぇぞ」










そう言われ恐る恐る彼の手を握る。
…あったかい。









「爆豪くん」
「あ?」
「爆豪くんどうしてそんなに暖かいの…」
「…俺の個性のせいじゃねーのか」








聞くと爆豪くんの個性は掌の汗腺からニトロのような汗を出し爆発させるものだという。
爆豪くんが1度男の人と取っ組み合いになった時にBoom!と出していたあれは個性だったんだろうか。








「…今は使えねぇけどな」
「え、なんで」












聞くといいから寝ろと爆豪くんは私を怒る。
それでも久々に感じた誰かの体温はすごく心地よくてすぐに睡魔が襲ってくる。
そんな私を爆豪くんは暫く手を握っていてくれた。















《ぬくもり》






「んん、ばくごーくん」

「!!(寝言かよ……)」