本当に 爆豪side


※爆豪目線










朝起きると毎度返事をしない俺に懲りずにおはようと言うはる。
…顔が赤いのは気のせいか?あまりにもくしゃみをするもんだから熱を計らせると38.4℃あると言う。仕舞いには熱がある事実すら隠され苛立つ。

くそババアと言ってもいつもの様に反抗はねぇし調子が狂う。

一緒に病院に付き添い家まで帰ると今度は寒いと言いやがる。
心配というかいつもの様に返してくれないとこっちも張り合いがない。
だから俺の手だけ特別に貸してやった。ただそれだけだ。










「んん、ばくごーく、ん」


「!!」






咄嗟に振り向くが…寝言かよ、どんな夢見てんだ…。
そろそろいいだろうと思いはるから手を離そうとするが。













「…寝てるくせに力強すぎんだよ」














その手はきっちりと握られている。
ここまで無防備だと…逆に俺は男なのに何をそんなに安心しきって寝てんだよ……。
それとも俺はそこまで許せる相手なのかよ。むかつく。

そんなむかつく思いをこいつの顔を空いてる手で引っ張る。その顔はあまりにも滑稽だ。








「…っ、くく」










起こしちゃだめだとはわかっているがそれでもと魔が差す。
つーか、今何しても起きねぇのか?











「……おい、はる」

「…んん」









普段呼ばない名前を呼ぶ。今は寝てるがやたらと呼んでほしそうだった名前を言ってやったのに聞いていないはるになぜかしてやったという優越感に駆られる。

そう楽しんでいると手が緩んでるのに気づき握っている手を離す。
同じ体制にもそろそろ疲れた。ソファに行こうと立ち上がると。










「…っ、やだ行かないで」











がしっと再びはるに捕まる。
……寝ぼけてんのか?










「…同じ体制疲れただけだ。離せ」
「……やだ」












涙目になるその目には俺が映っている。
不意にどきっとする。って、んなもん気のせいだわ、気の迷いだ。
……しっかし、こいつ本当に。











「……なぁ」
「どーしたの」

「……俺だって男なんだわ。あんま煽んな」














イラつく。なんでこいつはこんなに無防備なんだ。はるにどう思われようが知ったこっちゃねぇ。
はるの目線に合わせて座ってから顔を近づける。
案の定はるは目を強く瞑る。そこに俺はデコピンをしてやった。










「いった!!」
「ばぁか、しねぇよ」









俺を恨めしそうに見るはるの反応が面白くてつい笑う。
ちったァ、わかったかこいつ。
















《本当に》








「男…っていうか爆豪くん弟みたいなんだもん……」
「あァ?!誰がお前の弟だ」