少しずつ













「ただいまー…」








爆豪くんとの話が決まり買い物を終えて家へと到着。必要な物は揃えたがやはり荷物は多くなってしまった。一人で持つと爆豪くんはそうは言ったけど結果的には爆豪くんには根負けしてもらって2人で分けて持って帰ってきた。少し爆豪くんの方が手荷物が多いのは彼なりの気遣いなのだろう。荷物を置いて笑顔で爆豪くんに向き合う。
そんな私をみて爆豪くんはなんだと言わんばかりに嫌そうな顔をする。











「んだよ…」
「……爆豪くんおかえり!」
「!!」












目を見開いてびっくりした様子だったけどただいまと小さな声が聞こえた。















「トイレと寝室はここで台所は好きに使ってもいいからね。あ、そうだ。私はソファーで寝るから爆豪くんはベッドで…」
「いや、俺がソファーで寝るからいい。お前はちゃんとしたとこで寝ろ」










いいの?と聞き返すと何度も言わせるなと怒られる理不尽。
他にも私の携帯番号をメモ書きをして何かあった時のためにと教える。するとなぜか爆豪くんは黙りこんでしまう。











「ば、ばくごーくん?」
「…なぁ」
「うん?」
「………電話貸せ」
「!うん!いいよ」











恐らく爆豪くんの家か覚えている連絡先に電話だろう。ゴクリと喉を鳴らし爆豪くんが番号を打ち耳にあてる。しかし、聞こえてくるのは「お掛けになった電話番号は現在ーー」
帰ってきた応答に爆豪くんは再び番号を打ち掛けてゆくが爆豪くんの口が開くことはなかった。













「……爆豪くん」
「あ?」
「だいじょーぶ、少しずつやっていこ。私も手伝えるところは手伝うから」










ね、と笑って見せるとお前に言われる筋合いはないクソ女と言われる。爆豪くんなりの強がりなのだろうか。











「じゃあ、麻婆豆腐作ろうかなあ」
「辛くなかったらぶっ殺す」
「や、やだなぁ。そんなに期待しないでよ」















そんな彼と初めての夕食だ。頑張って作ろう。












《少しずつ》









「ね、ねぇ?爆豪くん本当にこれ食べれちゃうの?」
「ばぁか。これくらいがいいんだよ」
「あ、赤すぎる…」