03



「わあ、ここだ、ここ!久々だ…!」



大好きなおばあちゃんに会うのも小学校以来でなまえはわくわくして仕方がない。そんななまえを見ては荷物を渡して去ろうとする爆豪。



「あ、待って勝己くん」
「あ?」
「3…いや、5分待ってて!私久々に光己さんにも会いたい。今行ったら家に居るかな?」
「……」
「あ、居るんだ。待ってて!おばあちゃんに挨拶して荷物置いたらすぐ来るから!」


母親の名前を出すと嫌そうな顔をする爆豪。それを見ては肯定だと受け取り急いで荷物を置きに。おばあちゃんに会うために家へと駆け込んだ。




▲▼



「お待たせ勝己くん」
「……帰ると思ってたわ」
「ふふ。でも待ってくれてたね、ありがと」
「………ッチ」



舌打ちをしながらもなまえのペースに合わせて歩く爆豪は素直じゃないとも言える。
ここから差程離れていない場所に爆豪家があるのは覚えている。とはいえ会うのは久々だ。まだ入ってもいないのに今から緊張してしまう。



「光己さんって甘いの苦手だよね」
「あー…そうだな」
「だよね。お土産甘さ控えめのやつ選んできたんだよ」
「……お前今どこに、」
「あ、ここだよね。懐かしい…!」



彼の家を見つけると話を遮られたことに機嫌を損ねてしまったのか爆豪が先に中へと入ってってしまう。なまえも続いて慌てて中へと入ってゆくと懐かしい声が聞こえてくる。




「ちょっと!勝己!!アンタどこまで行ってんの!!
………って、なまえちゃん?」

「お、お邪魔してます!」



なまえを見つけると駆け寄って抱きしめてくれる光己になまえも泣きそうになる。


「っ、光己さん」
「おかえりなまえちゃん。元気そうでよかった」
「ただいま光己さん…!」
「って、勝己!!なまえちゃん戻ってきてるなら教えなさいよ!何も準備してないわよ?!」
「るッせえババア!!俺もさっき知ったんだよ!!」
「アンタなんて口の利き方してんの!!」
「あの、光己さんこれお土産です」
「なまえちゃん…!!上がってくでしょ?勝己に飲み物持たせてくから部屋上がってって!ほら、勝己は手伝って!」
「ッおい!!押すな!」



連れさらわれてしまった爆豪を見てはぽつんと玄関に1人いるなまえ。
ーーええと、勝己くんの部屋って2階だよね。
階段を見ては一段一段上がってゆく。懐かしい記憶が蘇ってくる。『なまえは俺と一緒にヒーローになるんだ!』『サイドキックはなまえだ!』『一緒にヒーロー目指そうな』
ーーあんなに一緒に頑張ろうって言ってたのに私は。
親の都合とは言えど離れてしまったことを未だに後悔している。部屋を見つけて開けると相変わらずシンプルな部屋が。爆豪の香りが鼻を掠める。



「変わってないなぁ」



ふと目に入ったものを見ると小さい頃に一緒に撮った私と勝己くんとの写真が置いてある。
ーー本当に忘れないでいてくれたんだ。
写真に手を伸ばそうとした時だ。



「……人の部屋のモン勝手に触ろうとすんな」




さっきまでいなかった爆豪がなまえの後ろから写真に手を伸ばして触れるのを阻止した。








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