03

「おはよ、なまえ」
「……近い」



朝からだと言うのに後ろから熱烈なはぐから始まる悟に夢ではなかったとげっそりしてしまう。当の本人は離す気がないようなのかくっついてくる。まさか毎日は続かないよね、そう考えながらいると前方にいつも見慣れた人物が見えてきた。



「傑!!!」



「なんだ、なまえか……って、どんな状況だこれ」
「助けて悟が」


バッと隙をついて逃げ出すと私は傑に匿って貰うかのように傑の背中にへと隠れる。悟の不機嫌な顔が見えるがスキンシップが激しい悟の行動にも困っていた所だ。そんな私達の様子を見てか傑は不思議そうな顔をしている。



「……お前ら仲良くなったのか?」



「いや、昨日から付き合「そう!そうなの!!」」




塞ぎる声に再び黙りと不機嫌になる悟。そもそも私は付き合うことは承諾してもないし、ましては昨日の話ではお試しと言う話なのに。公表するべきではない。キッと悟を睨みつけ余計な事を言わないでとなんとかアイコンタクトをとる。



「へぇ、なまえが悟呼びとはな」
「あはは…」
「なに、悪いこととは言ってないよ」



いつもの様に私の頭をよしよしと大きい手で傑は撫でてくれる。傑に頭を撫でられるのはお兄ちゃんにされてるみたいで心地いい。



「……ねぇ、いつまでそうしてるの」



「おや、妬いたのか?」
「はぁ???」
「??傑に頭撫でてくれるのはいつものことじゃない」
「悟は寂しがり屋なんだ、気を配ってやれ」
「……知らね」


むすっとした悟は1人で教室へと向かって行ってしまう。そんな後ろ姿を見て私と傑は顔を見合わせて目を瞬きさせる。



「っ、くく、早く行ってやれなまえ」
「え、なんで私が」

「いいから」
「……わかった」


傑の言われる通りに悟を追いかける。途中世話がやけると聞こえたのは気の所為だろうか。



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