09




あの日以来見慣れていた光景が教室を開けるとそこには居なくて。酷く自分の弱さが身に染みる。教室を開けるとそこには硝子が1人居るだけだった。






「おはよ、硝子」



「……大丈夫?」





そう聞く硝子は私の目元をみて気にしてくれたのだろうか。悟も今日も任務で教室には居なかった。それも気にしてなのか硝子は私の頭を撫でてくれる。





「んー…あんまり」
「…そっか」

「ねぇ、硝子」
「ん?」



「私さ、強くなりたいんだよね」



「……え、まだ強くなんの?」

「うん。まだ1級だし特級目指してみようかなって」
「……頑張れ」
「ありがとう硝子」



「それよりいいの?アンタの彼氏。暫く話してないでしょ」



「……今はまだ顔向けできないよ」
「そんなもん?」







傑との1件があってから何となく悟とは距離を置いている。悟も何か思うことがあるのかここ最近は会話をしていない。行き逢えばお互いそのまま通り過ぎる。そんな関係だ。付き合ってたことすら本当だったのかもわからなくなってきている。







「ま、時間が解決するでしょ」

「そうだね。はぁ、午後任務行かなきゃ」



「帰ってきたら駅前に出来たケーキバイキングでも行こうぜ」





「!!行く。硝子大好き」


「…私もなまえが好きだよ」






硝子の優しい笑顔が大好きだ。心配してくれてでの誘いが妙に嬉しくて私は硝子に飛びつく。
ーーしかし私はその日以来悟とは話せず高専を過ごすことになる。




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