「うは……すげーなこりゃ……」
バルドが燃えていた所を見て憲兵達は驚いていた。
「ああ、大佐のあれ見るの初めてか」
「あ……ハボック少尉」
「一体どうやったらあんな事が出来るんですか?」
「大佐の手袋は発火布っつー特殊なのでできててよ、強く摩擦すると火花を発する。あとは空気中の酸素濃度を可燃物の周りで調整してやれば……“ボン!”だそうだ」
ハボックがマスタングの焔の仕組みについて説明すると、タバコに火を付けた。
「理屈はわかりますけどそんな……」
「それをやってのけるのが錬金術師ってやつよ。ちなみに大佐の隣にいるちっこいのと女性も国家錬金術師だぞ」
「え!!じゃあ、今回犯人全員を取り押さえたのって……」
「信じられんな……」
「ああ……」
「人間じゃねえよ……」
憲兵達はハボックの話を聞いて青ざめた。
マスタング達は東方司令部に戻り、執務室に移動した。
『改めまして、名前 名字です。勤務は明後日からですので、よろしくお願いいたします』
「ああ。来て早々大変な目にあったな。だが助かったよ、ありがとう」
名前はマスタングに改めて挨拶をし、マスタングもトレインジャックについて名前にお礼を言った。マスタングの爽やかスマイルに名前はキュンとしていた。
『いえ、お役に立ててよかったです』
「あのさ、名字少佐に聞きたい事があるんだけど」
一緒にいたエドが真剣な目付きで聞いてきた。
『エドは軍人じゃないんだから名前でいいよ』
「名前は何でオレとアルの名前を知ってた?」
初対面だよな?とエドは疑問を持ち口にした。
『最年少で国家錬金術って有名よ?』
「それはオレだろ?アルはあくまで一般人だ」
『さすが。頭の回転が早いね』
「名字少佐、話してあげなさい、っと……ここではマズかったな」
やり取りを見ていたマスタングはエドに話すように言ったが、オーズリー大佐が名前の話をする時は、軍部外でということを思い出した。
「マズイって?」
『色々訳ありなの。申し訳ないんだけど明日とかでもいい?私荷物整理したいの。エドはこの後どこか行くんでしょ?』
「っとそうだった!この近辺で生体錬成に詳しい図書館か錬金術師を紹介してくれないかな」
「今すぐかい?せっかちだな、まったく」
「オレたちは1日も早く元に戻りたいの!」
そしてマスタングはエドにショウ・タッカーを紹介し、早速タッカーの家に行く事になった。
エドはルンルンしながら執務室を出て行った。マスタングもコートを手に取り出掛ける準備をした。
『では、私はこれで失礼します。また明後日よろしくお願いします』
そう言って名前はペコッと頭を下げて帰ろうとした。
「名前」
『!?』
突然名前で呼ばれ、名前は驚いて勢いよく振り返った。
「私もそう呼んでいいかね?」
『えっと……でもさすがにマズイのでは?』
名前は顔を赤くしながら答えた。
「2人の時はいいだろ?オーズリー大佐が良くて私がダメな理由でもあるのかね?」
そう言いながら名前に近づいてきた。
近い近い近い!!顔赤いのバレちゃう!もういくらでも名前で呼んで下さい!
と、名前は心の中で思っていたが、頑張って嬉しさを抑え冷静に答えた。
『お……お好きにどうぞ』
「ありがとう。やはり思っていた通りだ」
『思っていた通り?』
「ああ。オーズリー大佐が過保護になるのも分かったよ」
『?』
「さて、鋼のを送った後名前の家まで送るから一緒に来たまえ」
『あ、いえ!私ここから歩いて5分なので大丈夫です。街並みも見て歩きたいですし』
「ではせめて外まで送らせてくれ」
ポンポンと頭を撫でられ、マスタングと名前は執務室を後にした。
「おっせーぞ大佐!」
先に外で待っていたエドは機嫌悪そうにしていた。
「すまんな。名前と離れるのが惜しくてな」
『っ!!』
またそういうことをサラッと……と名前は再び顔を赤くしていた。
『えっと、では私はこれで失礼いたします。エドとアルもまたね!』
名前は恥ずかしさを隠すため、ピューっと急いでその場を後にした。
「お、おう」
「名前さんまたね!」
名前の行動を見て、エドとアルは“?”と頭の上に浮かべていた。
「中々可愛い反応をしてくれるな」
「「?」」
マスタングの反応も見てエドとアルは再び顔を見合わせ“?”と頭の上に浮かべていた。
『はぁ……あれ絶対バレたわ……あれじゃ好きって言ってるようなもんだわ……』
1人になった名前はブツブツと呟き出した。
『でも、生の大佐はかなりヤバイな……超カッコいい……』
マスタングの爽やかスマイルを思い出しニヤニヤし始めた。
『でも恋愛しに来たわけじゃない……皆を守らなくちゃ』
うしっ!と名前は頬をパンパンと叩き、改めて気合いを入れた。
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16.02.20
えーっと、あまり進んでませんね……
大佐に頭ポンポンとかされたいですね。