これも青春2

出さないといつまでも話かけられそうだし、同人活動バレたくないし、どうしよう!と考えた結果、幽霊部員になれば良いのでは、そう結論付けサインして提出。おかげですっかり終わった気分になっていた。

その日の授業も終わり、帰ろうと後ろからいわゆる肩ポンをされた。

「みょうじさん、何帰ろうとしているんだい?今日の放課後からって言ったよね?」

「ぎぃやっ!!!」

「ひどいなあ、なんだいその反応は」

「こんなにも恐ろしい肩ポンは初めてだよ!」

「僕もそんな首しめられたカモのような声を出す女の子、初めてだよ」

「長いわ!てかカモってなんだよ!どう見ても白鳥だろ!!!」

それ自分で言うの聞かなかった事にするよ、と私の腕を掴み連れ出す幸村君。


「たすけてええええ!!!!いやああああ!!!!!」


私が恐怖に支配されているというのに、助けを求めているというのに!他の女の子ときゃぴきゃぴしながら帰るちよの姿が見えた。くそう!!!女の友情は生ハムより薄いって本当だったんだな!!!




「と、言うわけで今日からマネージャーをやってくれるみょうじなまえさんだ。みんなよろしくね」

「今ご紹介にあずかりました、みんなのアイドル☆みょうじなまえです!ほどほどに頑張りまーす、よろしく!」

「うーわ、こんな痛い人いるんすね」

「誰が痛いだこのやろう」

「ひくわー」

「ガムくちゃくちゃしてんじゃねえ」

「どうでも良いなり」

「私だってお前らなんかどうでも良いわっ!!!」

部室まで連れて行かれて紹介までされると、どうにでもなれ精神になった。ていうかマネージャーやってやるというのに、散々な扱いだな!!!言っておくけど頼んできたのそっちだからな!私のやる気を返してくれ!



この日は一年生にざっと仕事を教えてもらった。私の方が経験値的に後輩なのにとても気を使われる。むしろ君が先輩だからそんなにかしこまらないでと話した。が、さすが体育会系、先輩後輩はきちんとしないとダメなんだとか。それ、さっきのもじゃもじゃ頭に聞かせてやりたい。初対面の先輩に向かって痛いとか言いやがったぞあいつ。

仕事と言えば思った通りな感じで、部室掃除したりドリンク作ったりボール使えないやつと分けたり備品管理したりとか、そんなもんだった。なんだ思ってたより楽勝じゃん。もっとハードで、こきつかわれまくりだと思ってたよ。

最後に部誌の書き方を教わっていると幸村君が様子を見に来た。彼はすぐにお疲れ様です!と挨拶していたが、私は私が一番疲れていると思ったので何も言わなかった。私の推しなら『お疲れ頑張ったな』と褒めてくれたあとに『お前がいるから頑張れる』とか言ってくれるのにな。二人が少し会話をかわしている間そんな妄想をしていると、魂抜けてるんじゃないか、と言いたいのか目の前で手をパタパタしてきた。

「どう?大丈夫?」

「私にできぬことなどない」

「良かった、これ仕事の1/5しか説明してないからね。残りはまた明日教えるよ」

「嘘です!できないこともあります!!!」

心配した顔は演技だったんですかね、今見せてる笑顔が悪魔に見えるよ!ていうか待ってよ、この仕事量の五倍あるとか頭おかしいんじゃない?!それを私一人にやらせようなんて狂ってる!!!



私の青春カムバーーーーック!!!!




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