遠くからじゃなくて近くで見て良いと言われました!なので堂々と見ることにしました!
「おチビ、にゃんかすっごいオーラのある視線感じるけど……おチビの事見てるんじゃない?」
「っス」
「英二、あれはみょうじなまえで越前のストーカーだ。最近の情報では知り合いになったという事を武器に、やることが大胆になってきている」
「うーわ、越前お前ストーカーと知り合いになっちまったのかよ」
気がつけば周りには先輩がわらわらと。
別に害はないからほっといているものの、やはり目立つらしい。
「なんで越前なんだろうね、僕の方が格好いいのに」
「部活に支障がなければ構わんがあまりひどければ相談してこい」
構わないんだ……と誰もが思った。
「リョーマおつかれー」
みんな部活が終わりぞろぞろと出てくる。私は真っ先にリョーマの元へと駆け寄った。どうせ私もリョーマの家まで行くんだもん。一緒に帰っても良いよね!
「お疲れって言いながら帽子とって真剣に嗅ぐのやめてくれません?」
「え、すーはー、だって、すーはー、汗だくの、すーはー、帽子、すーはー、最高はあはあはあ」
「はあ……」
周りの先輩方はドン引きしているようにも見えるが私には関係ない。
「ねえ、すーはー、これ、すーはー、貸してよ」
「前の帽子は?」
「これ貸してくれるなら返す」
「……わかった」
ちなみに前の帽子というのは私がこっそり持って帰った物である。
「やりぃっ!これでリョーマたんの匂いまた嗅げる!」
もはや私達の周りには誰もいない。
「楽しいすか?」
「うーん幸せ〜」
へらへら笑う私に呆れた顔。そんな顔も好きっ!!!
「リョーマ汗だくだね」
「そりゃあんだけ動いてれば着替えてもすぐに汗は止まらないっすよ」
「だよね、そうだよね、はあはあ」
リョーマたんに近づこうとすると少し顔を青くして警戒する動きを見せる。
だがしかしそんなのは気にしない!
ガバッと勢いよく……!!
「うわ、ちょっ何!」
ガンっ
「ちょ、ほんと気持ち悪いから!」
抱きつこうとしたところで鳩尾に一発くらった。
「う、ううううう」
「つい咄嗟に、一応仮にも女かもしれないのに大丈夫すか?」
さらっと酷いこと言われた気もするがこれまた気にしない!!
「うううリョーマたんから触ってもらえた!!!!」
「他人のフリして良いかな」
痛がりながらも喜びに悶える私を置いてさっさと歩きだすリョーマ。
ああ、後から追いかけて見つめます。
だから家で少し待っててね。
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