君を守り隊10

ユウジと一緒に登下校するようになって二週間ちょっと経った。視線はますます強くなった気がするが、ユウジにはわからないと言われる。ちよもわからないと言っていた。やはり気にしすぎなのかもしれない。



「そういえばな、上靴になんか白いやつかかっててん」

「白いやつ?」

「うん、スライムみたいなん」

「……触ったん?」

「ティッシュでとった」

ほっとした顔をすると犯人は男やなと断言した。なんでわかるのか聞いても勘やとしか言わず教えてくれなかった。スライムは今日ではなくて一昨日だったが、一時間目から小テストがあった為忘れていた。今日テスト返ってくるなと考えてたら思い出したのだ。なんでだろうとは思っていたけど、まさか犯人が男だとわかるとは。しまう時に自分で汚したのかなくらいにしか考えていなかった。話して良かったなと思った。



「ほなまた明日な」

「ありがとう」

家の前で別れる。平和な日が続いて緊張も解けてきた。夕刊を取るために郵便受けを開けるとあの封筒が入っていた。ためらいながらも手にするとその下には写真があった。私の少し後ろにユウジがいる。きっと一緒に下校している時、隠し撮りされたのだろう。

ユウジが味方にいる心強さから手紙を開けることができた。


あの人にふさわしいのは
スライムみたいに純白な私


スライムの話を誰かにしたのは今日初めてだ。それも一人にしかしていない。じゃあなんでこの人はそのことを知っているのか。ユウジが誰かに話したかもしれない、という可能性もあるが一つの不安が過る。もしかして犯人はユウジなのではないか。思えば恨みをかうようなことは……正直心当たりがある。徹夜で作った衣装をこけた拍子に破いたり、ネタ帳にジュースをひっかけたり、バンダナはハゲを隠してるとデマを流したり。最近だとユウジの落とした小春ちゃんの写真を拾おうとして踏んでしまったことだ。都度怒られはしたが我慢の限界がきたのかもしれない。だからこんな嫌がらせをしているのかもしれない。

ユウジと写っている写真を見返す。一緒に下校しているのにこんな距離をあけたことがあったっけ。これって一人で帰ってた日じゃないのか。じゃあ後をつけていたのは……。そうであってほしくないという思いから違うと自分に言い聞かせて写真をしまった。



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