君を守り隊12

白石に話すつもりはなかった。成り行きだった。でも最近何もおきないのは、きっと白石のおかげなあんだろうなと思う。白石は下手に何かを言うような人ではない。なにか起きる前に行動してくれているんだろう。でもいつも何かおきるのはこうして気が緩んでいるとき。嘘発見器みたいな精神状態がわかる機械でも埋め込まれたのでは、そのくらい私の様子を見計らっている。

家が見えてくるとそこには目立つ姿があった。背が高くて頭がもじゃもじゃの彼。この辺りに地域猫がたくさんいると話したから散歩がてら来たのかもしれない。そう思い近づいたのに、血の気が引くってこういうことなんだなとわかるくらいにさっと体が冷えた。

「ち、とせ?」

千歳は我が家の郵便受けを覗いていた。

「なに、してるん?」

聞きたくはないが見てしまったものは確認する他ない。千歳は慌てるでもなく冷静に口を開いた。

「最近、変わったことなか?」

「なんで……何を知ってるの?」

「何もなかなら良か」

そう言うといつものように「ところで猫はどけおっと?」へにゃりと笑った。そこの公園がたまり場になっているよと教えてあげるとフラフラといなくなった。

中に何か入っていたら、そう思うと中々開けられなかった。この寒い時期ずっと外にいるわけにもいかない。母に頼むこともできるが、妙な物を見られたくない。悩んでいた時間は三分もなかったろうと思う。そっと開くとそこには夕刊とデリバリーのチラシだけが入っていた。じゃあ、何をしていたんだろう。それを聞いてもきっと答えてはくれない。さっきもはぐらかされた。



疑問が解けぬまま朝がやってきた。朝刊を取りに行くと写真が三枚裸で入っていた。手紙も写真も朝に届いたことはない。もしかして、昨日私が家に入ってから千歳が入れに戻ってきたのではないか。でもその意図がわからない。なんでこんなことを?今までのこと全部、ユウジじゃなくて全部千歳なの?

写真を一枚ずつめくっていく。
ユウジ、白石、千歳……最近私に関わった人達だ。

もし犯人がユウジもしくは千歳だとして自分の写真を入れるということは別の人なのか、それとも自分ではないというカモフラージュのつもりなのか。



写真はどれも遠くに私が写っていた。



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