君を守り隊13

玄関に置いていたスクールバッグに写真を入れリビングへ戻った。

教室へ入ると白石から「来週から朝練始まるからよろしくな」と言われた。
その流れで他の話を交えつつ「最近どないや」と小さく問われる。もしかしたらユウジじゃなくて千歳かもしれない、とは言えなかった。曖昧なまま同じ部活の仲間を白石にまで疑ってほしくないと今更だけど思った。

「やっぱり気のせいやったわ」

「そうは思わんかったで」

「ごめんごめん、あれは忘れて」

「ほんまに?ほんまに大丈夫なん?」

「疲れたまってたみたいやわ」

あまり心配されるものだからどうしようかと思っていたらちよが助けてくれた。

「この子漫画ハマりすぎて寝不足やねん」

「え、そうなん?」

「実はいっぱい借りてるねん」

助けてくれたのは嬉しいがもっとまともな理由があっただろうと言いたかったが、よくある事実話なので合わせるしかなかった。ちよに連れられ自分の席へと戻ることができた。

「助け舟出したのになんか言いたげやね」

「そんなに漫画のイメージあるん?」

「ある」

「え〜読むの控えようかな」

「やめはしないんやな」

それでこそなまえやでと笑うちよに言ったなこのやろうとくすぐりを入れる。ちよといる間だけは嫌なことも忘れて笑うことができた。



部活が終わりまたしばらく寄り道できないことを告げ校門で別れる。すぐに白石が駆け寄り「送ろうか」「心配やねん」と言ってくれたが丁重に断った。

嫌な気持ちで夕刊をとる日が続いて新聞を見るだけでも気分が下がるようになってしまったが、今日は入っていなかった。ホッとして部屋でくつろいでいると携帯が鳴る。着信に『白石』と表示されていた。きっと無事に帰れたかを気にしているんだろう。自分勝手だとはわかっているが話す気分になれなくて電源を切った。


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