「まじでか!」
「どうした!」
「ドアが……ドアが……!!」
「ドアがどうしたと言うのだ!!」
「開かないよおおおおおおお」
「なんだと!かわれ!」
合宿所に着き、練習までの時間が暇だった。
だから見取り図作ろうとかなんと適当に騙して探検していたのに。
大広間の押し入れがでかすぎて中に入ろうなんて言ったのが駄目だった。
「なんで閉まっちゃったの、なんで開かないの!!!」
ここを使うのは夕食時。探検を始めた時間から考えるとあと五時間は後だ。
「落ち着け、俺がいる」
なんかいたらどうしよう、虫とか幽霊とか出たらどうしようと泣く私を励ます。
真田のこともよく見えないし一人よりは良いけど怖いもんは怖い!!!
「無理いいいいい誰かここから出してえええええ」
「大丈夫だ、落ち着け」
さっきからそれしか言ってないよ。
「どつやって落ち着けるの……」
嫌な言い方だったかもしれないが、落ち着いてなんていられない。
「今繋がっている手の温もりに集中しろ」
「私の両手あいてるんですけど!こわいこと言わないで!!!誰と手つないでるの!?!?!?」
ますます泣き出した私に「む……では、これはなんだ」と困惑している。私が聞きたい!
うわあああああと泣いているとすっと明かるくなった。
眩しくてすぐに見えなかったが「お客様、どうされましたか」の声かけに助かったと涙が止まる。
出ようとしたところで、真田の手元を見ると布団の端っこが握られていた。
「それ布団じゃん!!!温もりないでしょ!!!」
「いや、しかしだな……」
もごもごしだした姿に、真田も焦ってたんじゃんって笑えた。
「なんか真田に親近感わいちゃった」
「そうか……」
そこは照れるんじゃなくて、どういうことだって怒ってもいいと思う。
「みんなの所に戻るか」
差し出された手を握る。
「お前の手は落ち着くな」
もしも密室に二人きりになったら真田ver.
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