「見っけ!」
「なんじゃお前さんか」
「そうだ私だ!」
屋上の中でも扉から死角になっている場所にいた。
「サボりか?」
「違うのじゃ、先生から連れてこいって言われたのじゃ!」
「またか。それより俺のつもりか?全く似とらん」
がーん十八番だったのに!
「成績良くても内申点響くからね」
「伝言?」
「うん」
ふうんと言ったきり動こうとしない。戻る気ないな。じゃあ私は真面目に授業受けよう。
くるっとユーターンすると同じに聞こえた扉が開く音、すぐに閉まった音。そして、がちゃり、鍵が閉まる音。
「え?」
慌てて走るがもう遅い。
「鍵かかってるううううう!!!」
「見えんとこおったし気づかんかったんじゃろ」
ノロノロとやってきた仁王。
「なんでそんなに落ち着いてられるの」
「また開くじゃろ」
「わからないじゃん!このままずっと閉じ込められるかも!餓死したくない!その前に凍死?!あ、なんか寒くなってきた……」
「これやるから少し黙ってくれんかの」
着ていたブレザーを渡してくれたのでありがたく羽織る。
「ぬくいいいい」
「俺に感謝じゃな」
「うん、ありがと!いや、待てよ、そもそも仁王が原因だよね!?」
「あー、静かにできんのか」
ぴたっと口を閉じる。黙ったまま見つめ合う空気に恥ずかしくなってきて目を逸らす。
「こっちみんしゃい」
「……なに」
目の前には携帯。メールの送信画面。
『次の授業、15分したら屋上の鍵かけて。』
ん?どういうことだ……仁王を見ると、にやりと笑った。
「やっと二人きりになれたな」
もしも密室に二人きりになったら仁王ver.
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