適当に席に座り、スタートですという店員さんの言葉と同時にお肉を取りに行った。種類が豊富でよくわからないから、聞いたことあるなという名前の物を一枚ずつお皿にのせていく。それを見たジャッカル君が、へえと声をもらした。
「どうしたの?」
「いや、取り方が女の子っぽいなと思って」
「女ですけど」
「悪い、そういう意味じゃなくて」
なんて言ったら良いのかと唸る姿がかわいそうで、わかってる冗談だよと言えば安心したように笑った。
「ジャッカル君も割と少な目だね」
「いや、結構な量だぞ?」
「そっか、あの二人がおかしいのか」
「わかる、あいつら見てたら感覚狂うよな」
私たちの目線の先には丸井と赤也君がいて、二人のお皿はすでにお肉が山盛りだった。
「ねえ、それどれがなんのお肉の部位かわかるの?」
「わかんねえ!」
「どれも美味しいから大丈夫っす!」
「「でも高そうなやつばっか選んだ!」」
二人の満面の笑みを見せられもう何も言えなくなった。そりゃ元とれたらなーとは思ったりするけど、高そうなもの狙いってちょっと極端な気もする。
席に戻ると仁王がすでに戻っていた。お皿を見ると私のより少なくて驚いた。
「え、それだけ?」
「肉まざるのが嫌じゃき、あとでおかわりに行く」
「そうだよね、あの二人が特殊だよね」
「でもあれがなかった」
「あれって?」
「コロコロしとるステーキみたいなやつ」
それ、まんまコロコロステーキですけど。そう突っ込みを入れかけて引っかかる。それってもしかしてお供えしたやつじゃないですかね。
「食べてくれたの?」
「ん、美味かった」
あの場にいなかったのにお供えしたのが私だとわかっている話し方。さすが神社に使えているだけあるなと妙に感心した。
「なんだ、仁王だけに差し入れしたのか?」
「えーいつのまに?」
会話に入ってきたのは両手にお皿を持った柳君とちよだった。
「あー、色々お世話になってるからちょっとたお礼に?」
「ふむ、疑問形なのが気になるがまた後で聞くとしよう」
ちらりと横に目線をズラすので私もそれにつられ見る。ゾロゾロとみんなが戻ってくるところだった。ちよには小声で「私はまだあれから差し入れに行けてないから次は誘ってね」と言われた。私の場合、差し入れではないから曖昧に笑って流した。
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