神社の守り神様27

夏休みも半分終わる頃、丸井から連絡があった。

『明後日試合だから差し入れシクヨロ☆』

あれから何も言ってこないので無かったことになったかと思っていた。ちよに電話をすると、自分のところにもきたと言っていた。更に驚きの報告もされた。

「え!?いつの間に???」

『この前焼肉行った後に色々あって』

「その色々が気になるんだけど〜!」

会ってから話すと言われたが、気になって仕方ないので質問攻めにした。あの日、柳生君と連絡先を交換してから毎日チャットをしていたそうだ。夏休みに入ってからは数回遊んだみたいで、三回目のデートで晴れて恋人になったらしい。

『なまえも頑張って!』

そう言われて自然と頭に思い描いたのは仁王の姿。それに自分でも驚いてしまう。

「頑張れって言われても……」

『だって他の人が彼女になったら嫌じゃない?』

そう言われて想像してみるとどす黒い感情が渦巻いてしまい、慌てて首を大きく横にふった。つまり、私は、私が、仁王の彼女になりたいのだ。今までのふわふわした感情やしめつけられるような想いも全部、仁王のことが好きだと、心が訴えていたのか。そう思うとすごくしっくりきた。




試合当日、約束通り作ったアイスを保冷バッグに入れ出かける。試合を見たかったけどアイスが溶けてしまうだろうと判断し、終わる頃合いを見計らってむかった。ちよは試合を見るため朝はやくから出かけたらしい。会場に入り電話でどこにいるか教えてもらい移動するとすでにみんな集まっていた。

「お疲れさま」

「丸井がわがまま言ったみたいですまない」

「嬉しかったよ、真田君も食べてね」

みんなちよの差し入れのおむすびを食べているところだったので、私はデザートのアイスだよと置いた。

「何味があるん?」

「オレンジとレモンとぶどうとりんごだよ」

「レモンとぶどう食べたいなり」

「はい」

一応持ってきた紙コップに入れて渡すとすぐに口に入れて満足そうにうまいと言った。ふと見せる優しい表情が好きだなって思った。

「おもしろい形っすね」

「一口サイズが食べやすいかと思って、キューブにしてみた」

「へえ、俺全種類食べたいっす」

おむすびを食べた後の水分補給にも良かったらしく好評ですぐになくなった。作りすぎたかなという心配はいらなかったみたいだ。
食べながらどんな試合だったかみんなが反省を交えながら教えてくれた。他校は強いけど自分達はもっと強い。だからって油断するな。そうしめくくったのは幸村君と真田君だった。



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