6

「それで、君は好きな人はいるのかな。それとももう恋人がいるのかい?」
セクハラです。現実に帰らせていただきます。
「待って!ほっぺた抓ろうとしないで!」
どっちもいませんけど。
「えぇ〜。つまんないなぁ」
今日は恋バナなの?
「いいよねぇ、恋バナ。本当にいないのかい?」
いない…と思う。わからない。好きな人が出来たことがないかも。
「おや、どうしてかな」
恋とか…よりも、美味しいお菓子食べたり、好きな物に囲まれて過ごしてる方が楽しいから…かも。
「ふむ。なら、まだ恋に落ちるほど、誰かを好きになったことがないだけさ」
そうかもしれない。
「よしよし。じゃあまずは君の理想のタイプを考えてみようか」
理想…可愛い。
「君本当にそればっかだねぇ。他は?」
他…甘い。
「うんうん、自分に対して、尽くしてくれる人ってことだね?献身的なのが好みなのかな?他は?」
他…美味しい。
「…いやそれ君の好みの食べ物のタイプだよね」
違うの?
「違うよ!?恋バナだから!人!人だよ!」
うるさいなぁ、そう言うマーリンはどうなのさ。
「え?私?私はいいだろう?人じゃないしさ」
今更だけどマーリンって人じゃないの?
「すっごく今更だね…。その通り、違うよ」
じゃあ何?マシュマロの妖精?それともウーパールーパーの擬人化?
「ウー…そんなに似てるかい?」
似てる。頭のピンクの所とか。
「そこだけじゃないかな!」
人しか恋バナしちゃいけないって誰が決めたんですかー。マーリンこそ、恋人いるの?
「はは、いないよ。あぁでも楽しく遊んでくれる女の子ならいつでも募集してるから、名前ちゃんでもいつでもどうぞ!」
帰ろ。
「なーんちゃって!って、本当に帰っちゃった…」
そこで、6回目の会話は終わった。