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凄いぞ!このふわふわ感、うちのベッドに置いてるテディベアより上質かもしれない。
「ええと、名前ちゃん、私の髪を触るのはそんなに楽しいかな」
楽しい。もうちょい触らせて欲しいな。
「うーん、それなら仕方がないな。でも、柔らかさでいうなら、私よりもキャスパリーグの方が気持ち良かったかもね」
誰それ?
「ついこの間までいた子だよ。君と同じくここに迷い込んだのを放してあげたのさ」
放す…出られるの?ココって。
「こう、ここの隙間から、ぽーんって」
…………。
「いてっちょっと名前ちゃんなんで引っ張るの?あだだだだだ」
言われた隙間から下を見下ろす。…高い、高すぎる。遥か下に花畑のような景色が見えるけれど、ここから放り出したと言うのなら………。
「えい」
「ひゃわっ」
突然後ろから頭を掴まれた。瞬間移動しないで欲しい。というか、今後ろに立たれると、私まで放り投げられるんじゃないかと怖くなって来た。
「しないしない。というかキャスパリーグの事なら心配ないよ、こんなんじゃ死にはしないから」
はぁ。じゃあ、なんで私は頭を撫でられてるの?
「君も私を触ったじゃないか。私にも、君を触る権利が与えられたというわけさ」
……くすぐったい。
「うんうん、可愛い可愛い」
……帰る!
「よしよし、はい、またね」
そこで、7回目の会話は終わった。