本当に来た………。どうなってるんだい？君どう見ても普通の人間だけど。ていうか名前なんだっけ。
またここ？って、傷つくなぁ。確かにここには何にもないけど、ほら、友達ならたくさんいるだろ？君の傍にも群がってるじゃないか。
…へぇ。虫は苦手？そう、僕とは気が合わないかもね。
ん？この間は幻覚だって言った？そうだったかな、ごめんよ。
君さ、なんでそんなに落ち着いてるの？普通、こんな知らないところに来ちゃったら、もっと慌てるよね。
危機感とか、ないのかなぁ？まぁ見るからになさそうな顔してるもんね。あぁ、それにしても本当に臭いよ。
……なんで座ってるの？こういう時、落ち着いていれば何とかなると思ってる？
ならないよ。反吐が出るほど粗雑な脳みそだな。
ふふ。なぁんてね。
………へぇ、夢から醒めれば終わるから、ね。
そっか、出る手段があるんだもんね。慌てる必要もないか。
そうだね、じゃあ、お話をしようか。
なんでって？暇つぶしだけどなに？
僕はこう見えて現在進行形で冬眠中でね。ここはただの白昼夢だから、本当に君がなんで居るのかぜんぜん分からないんだけど。
さて、そうだな…。
胸がドキドキするよ。期待と興奮でワクワクがとまらないな。さぁ、最初は君の好きな物の話でもしようか。