都会










ギロッポン

通称 六本木
かの有名な六本木ヒルズや東京ミッドタウンが立ち並ぶ
物価が高い東京を代表とする大都会。
そこへ観光に行くと知らされた悠仁と野薔薇は
胸を躍らせタクシーに乗ったのだが、
向かった先は六本木から離れた霊園近くの廃ビル。



「いますね 呪い」

「「嘘つきーーー!!六本木ですらねーーー!!」

「地方民を弄びやがって!(怒)」

「(なんで今後の信用度下げる様な事するかなぁ)」



雨寧は呆れた様子で五条を見つめる。



「でかい霊園があってさ、廃ビルとのダブルパンチで
呪いが発生したってわけ。」

「やっぱ墓とかって出やすいの?」

「墓地そのものじゃなくて、
墓地=怖いって思う人間の心の問題なんだよ」

「あー学校とかも似た理由だったな」

「ちょっと待って。こいつそんな事も知らないの?」

「実は…」



伏黒は野薔薇に虎杖の経緯を説明した。



「飲み込んだぁ!?特級呪物をぉ!?
きっしょ!!ありえない!!衛生概念キモすぎ!!」

「なんだと(怒)」

「これは同感。」

「君たちがどこまでできるか知りたい。
ま、実地試験みたいなもんだね。
野薔薇 悠仁。2人で建物内の呪いを祓ってきてくれ」

「あれ、でも呪いは呪いでしか祓えないんだろ?
俺 呪術なんて使えねえよ。」

「君はもう半分呪いみたいなもんだから
体には呪力が流れているよ。
でもまぁ 呪力の制御は一朝一夕じゃいかないから
これを使いな。」

「おお。」

「呪具 "屠坐魔"。呪力の籠った武器さ。
これなら呪いにも効く。」

「ダサ。」

「あーーそれから、宿儺は出しちゃ駄目だよ。
アレを使えばその辺の呪いなんて瞬殺だけど、
近くの人間も巻き込まれる。」

「分かった!宿儺は出さない!」



2人が廃墟ビルに入っていくと
その前で雨寧そして伏黒と五条は座って待つ。



「やっぱ俺も行きますよ。」

「病み上がりなんだから無理しないの。」

「でも虎杖は要監視でしょ。」

「まぁね。でも、
今回試されてるのは野薔薇の方だよ。
悠仁はさ、頭イカれてんだよね。
異形とはいえ生き物の形をした呪いを
自分を殺そうとしてくる呪いを
一切の躊躇なく殺りにいく。
君みたいに昔から呪いに触れてきたわけじゃない。
普通の高校生活を送っていた男の子がだ。
才能があってもこの嫌悪と恐怖に打ち勝てず、
挫折した呪術師を恵も見た事あるでしょ。
今日は彼女のイカれっぷりを確かめたいのさ。」

「でも釘崎は経験者ですよね。
今更なんじゃないですか?」

「呪いは人の心から生まれる。
人口に比例して呪いも多く強くなるでしょ。
地方と東京じゃ呪いのレベルが違う。
レベルと言っても単純な呪力の総量の話だけじゃない。
"狡猾さ"。知恵をつけた獣は
時に残酷な天秤をつきつけてくる。
命の重さをかけた天秤をね。」



そういう五条を雨寧は隣で聞きながら携帯を見ていた。
ふと自分は何で此処にいるのだろうと思うが
隣のテキトー男にこれ以上言っても仕方ないと
もう諦めてこのままいる事にした。



「雨寧はどう思う?二人の事?」

「……野薔薇も良いと思いますよ。
まぁ第一印象ですけど。
呪術師にか弱い女の子はいりませんので。
悠仁は馬鹿っぽくて少し心配です。」

「ふふん♪」

「何ですかその笑い方…」



雨寧がそう言うと五条は満足げだった。
すると窓ガラスが割れる音がして
ビルから3級くらいの呪霊が出てきた。



「祓います。」

「待って。」



立ち上がろうとした伏黒を五条が制すと
直ぐに呪霊から針が飛び出しそのまま祓われた。
あれは野薔薇の術式だろう。



「うん。ちゃんとイカれてた。」

「……」



そう言って3人は立ち上がった。
そしてすぐに悠仁と野薔薇が戻ってきて
子供も保護していた為、
恵と五条は子供を送り届けて
雨寧は野薔薇と悠仁 2人と一緒に待っていた。



「あたし お腹空くと機嫌悪くなるの知ってた?」

「(機嫌悪く無い時あんのかよ)

「2人ともお疲れさま。って言っても
あの人が担任ならこれからもお疲れさまだね(笑)」

「え、そうなの?」

「全てが胡散臭いのよね あの人。」

「お疲れサマンサー!
何?僕の事話してたの?
カッコいいって?好きだって?」

「「……」」

「こーいうトコとかね」



雨寧は呆れた様に笑った。



「さ!今度こそご飯食べに行こーか!」

「ビフテキ!!」

「シースー!!」

「まっかせなさーい!」

「私も良いんですか?」

「トーゼンでしょ!」



恵は特に希望は無く悠仁と野薔薇がジャンケンをして
寿司になり、銀座の寿司が食べれるかと思ったが
悠仁が立派寿司という回転寿司に行きたいと言うと
野薔薇も新幹線に運ばれる寿司が気になり
結局銀座の寿司では無く回転寿司になった。

雨寧は今日一日1年生と過ごして
2年生とは違う個性的な子達で面白いと感じつつ
両面宿儺の器 虎杖悠仁は完璧な善人だと思った。





























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