朝日を浴びて









「洋平ー明日香ー
花道がシュートの基礎始めたって?」

「そーなんだよ。
花道曰く庶民シュートって言うらしい」

「庶民シュート?」

「なんだダンクじゃねーのか」

「まだに決まってるだろ初心者なんだから(笑)」

「洋平 今日はバイトある…?」

「いいや 無いよ。花道の庶民シュート見てみようぜ」

「うん!」



明日香と洋平 etc.軍団は体育館に向かった。








ダムッ ヒュッ ボトッ

「「「「わはははははーーーーっ!!(笑)」」」



花道がレイアップシュートを打つと外して
体育館に笑い声が響き渡る。



「ダメだな花道!ぜんぜん入んねーじゃねーか!」

「才能ねーんだよきっと!」

「うるせい!さっさと帰れこの暇人軍団!」


手本の流川は綺麗に決めて
花道はフォームから何から全て違っていた。
外す度に明日香や洋平達に笑われ、
晴子も見ているから余計にストレスが溜まった。



ゴリが流川に手本をお願いし、
ドリブルをついて進み出すと
お尻にバスケットボールが当たり立ち止まる。



「む…」

「はっ、手が滑った(笑)」

ゴッ「コラ お前の為にやってんだぞ(呆)」

「手が滑ったんすよ(汗)
ようし!今度こそ!!」

「へっへ〜〜い(笑)」

「外すなよ〜(笑)」

「うるさい!気が散る!!(怒)」

「(こんな庶民シュートが
この俺にできないわけがねえ…!
今度こそ!!) フン!!」


ガッ ボムッ「!!」


「ひえ…痛そう…(汗)」

「ああ…今のは痛いぞ…(汗)」

「器用な失敗を…(汗)」

「力み過ぎだぜまったく…」



「どーだ桜木。目が覚めたか。
バスケットをナメてるとそーゆー目にあうんだ」

「ぬぬ…(汗)」

「流川のフォームをよく見てろよ桜木」

「けっ もーいーったら(汗)」

「流川 もう一度頼む!」

「(またか…なんであのどあほうの為に…(汗))」



流川はうんざりしているが、
先輩の言うことを断るわけにもいかず
仕方なくドリブルをついて進み出すが、
また花道が流川の頭にボールを投げつける。

そして今度は花道がドリブルをついて進み出すと
横からボールが来て花道の頬に強くぶつかった。



「手が滑った。」



流川もついにやり返して
周りにいる人間は驚いていた。



「さ……さぁさぁこれでアイコだ!
喧嘩はやめろ!な!!二人とも!
いいか桜木。肩の力を抜いて、
もっと柔らかくシュートをしなくちゃ。
そんだけの身長とジャンプ力があるんだから
かるーくボールをおいてくる気持ちで
やればいいんだから」

「いいカッコしようとしすぎだまったくバカタレが(怒)」

「ぬ…(汗)」

「それに人のやるのをちゃんと見てないとダメだ
流川が怒るのも無理ないぞ
流川のフォームは綺麗だから手本になる…な?」

「…………おい流川…わるかった。
シュートがうまくいかなくて
イライラしてたんだ…スマン。」

「桜木…」



花道の行動に周りが驚く。
明日香や洋平もあの花道がと衝撃を受けた。



「もう一回お手本を見せてくれよ。
ドリブルシュート。」

「………いーけど…」

「偉いわ!桜木くん!」



流川はまたドリブルをついてゴールに向かうが
花道がそんなに直ぐ変わる人物では無かった。



「おっと!体全体がすべったあ!!」

「!!」

「ハーーハハハハバカめ流川!!くらえオラァ!!」



バスケットボールを流川にぶつけ続ける花道に
とうとう流川も怒ってボールカゴを投げつけて
花道と喧嘩をし出した。

それに怒ったゴリはその日
花道にはもうシュートを打たせなかった。



「今一瞬花道が大人になったと思ったら…(汗)」

「一瞬だったな(笑)」



花道と流川の喧嘩とそれを纏めるゴリを見て
明日香と洋平は呆れて三馬鹿トリオは大笑いしていた。












ーーーーーー…*°





翌朝 明日香はショートパンツにロングTシャツ
そしてスニーカーにキャップと
カジュアルな服装で自転車を走らせていると
バスケットゴールがある広場に
見覚えのある人物が立っていた。



「あれは…」



流川がボールをクルクル指先で回しながら
突っ立っていたので背後から近寄って見た。



「流川。」

Σ「!」ビクッ

「あははっ 驚いてやんの(笑)
今日はどーした?バスケやんないの?」

「……先客がいて邪魔だ。」

「先客?え!?花道!?と、晴子ちゃん!?
なんであの二人が朝から…花道やるなあ(汗)」

「どーにかしろ。」

「無理無理。アタシが出たら二人の邪魔だし。
せっかく良い雰囲気なんだからそのままにしないとっ」

「……」

「花道も自主練とは偉いなー。
流川も見ていて助言とかないわけ?
上手い奴は教えるのも上手いんじゃないの?」

「………手が悪い。」

「(意外とすんなり教えてくれた…)
手?手かぁ…全然分かんないや。
花道 晴子ちゃん気づけ〜!(汗)」

「……」



影で花道を応援する明日香だが、
流川は早く終わってくれと退屈そうだった。



「お前はなんでいる?」

「アタシ?アタシは新聞配達終わり。
洋平がバイト始めてさぁ、アタシもやりたいって
言ったんだけど、帰りが遅いのはダメだって言うから
じゃあ 朝やるって事で始めたんだ。」

「(洋平…あのどあほうの仲間か…)」

「お!流川もついにアタシと言葉のキャッチボール
出来るようになったか!成長したな!」

「叩くな どあほう」

「おい!花道と一緒にすんな!(怒)」



明日香はご機嫌に流川の背中を叩いたが
流川は迷惑そうに一歩離れた。

そして花道達を見守っていると、
晴子がついに手のことに気付いて
ボールは置いてくるだけという
ゴリの助言を思い出して花道に伝えた。


そして花道が放ったシュートは
本当に滑らかで軽く、ふわりとゴールに入った。



「おお…!(汗)」

「入ったあーーーっ!!やったあ!!」

「出来た!!」



花道と晴子は手を取り合って喜び
その様子を見ていた明日香も口元が緩み嬉しそうだった。



「今日はもう帰ったら?
あの調子じゃ興奮してまだ続きそうだから。」

「ちっ…」

「なんか花道が色々とごめんね(汗)
変わりに謝っとくわ。アイツ絶対謝らないから。」

「謝んなくていーから何とかしろ(怒)」

「無理無理。じゃーねー」

「………」



明日香は軽く流川に手を振って家に帰った。
帰ってからは二度寝したかったが、
洋平に怒られるからとグッと堪えて
制服に着替えて支度を始めた。












「ハッハッハッハッ!!」



その日の花道は驚くほど上機嫌だった。



「いよーー花道 どうしたヘラヘラして!」

「女にフラれすぎてとうとう頭に来たかあ!?(笑)」



そこへまた揶揄いに三馬鹿トリオが現れる。



「いよーーー高宮!相変わらず丸いな!
バスケ部のオヤジと良い勝負だ!」

「む…!//ええい!離せ!(汗)」

「ハッハッハッ!
ダイエットをしなさいダイエットを!
これが16歳の腹か?ん?このビール腹が。
高宮くん。ん?スポーツをしなさいスポーツを!
スポーツはいいよキミたち!」

「なんなんだ一体…クソ//(汗)」

「ハッハッハッどーした(笑)」

「おー 洋平。花道 なんかあったのか?
ヤケに上機嫌じゃねーか。」

「ああ…なんかさ…」



洋平は今朝の事を三馬鹿トリオに説明した。



「なにい!?晴子ちゃんと朝練を!?」

「二人っきりで!?」

「しかしいつの間に晴子ちゃんと
そこまでの仲に…!」

「でもよく考えたら単なる偶然だろそれ」

「そうだよな たまたま会っただけの事だもんな。
進展とは言えねーな。」

「進展するわけがない。」

「そのとーり。」

「でもそんな偶然であすこまで
幸せになれる奴も珍しい。」

「単純の極端だな。」

「単純王。」

「そーいや明日香は?」

「教室で寝てるよ。
今日が新聞配達の初日でさ
やっぱ早起きは眠いってさ。」

「そーか 早朝バイト始めたんだっけな。」

「いつまで続くか楽しみだ。」

「花道の特訓も明日香が流川と見てたんだとよ」

「何?流川?」

「なぜ流川まで…(汗)」

「さあ?会ったの2回めで、
自主練しに来てるんだってさ。」

「(明日香と流川が…?(汗))」

「(うーむ これはひょっとすると…)」

「(ひょっとするかもしれん(汗))」



キョトンと置いてきぼりにされる洋平を前に
三馬鹿トリオは囲んである予測を立てて
これは波乱の予感だと冷や汗をかいた。












>

トップページへ