girl'stalk










早朝バイトは明日香には辛かったのか
その日の授業中はほとんど寝ていて
窓側の春の陽気も心地良かった。

はずだった。



Σ「ごあ!!!(汗)」ガタッ

Σ「!(汗)」ビクッ

Σ「な…なんだ!?(汗)」



後ろの席の花道が悪夢を見て起き上がると
その声と机と椅子の物音に驚いて目が覚める。



「ハー…ハー…ハー…………ふ…不吉な…(汗)」

「うるさいな!花道!
心臓飛び出るかと思ったよ!(怒)」ドンッ

「お前も堂々と寝るな!(怒)」バシッ



花道が悪夢を見て冷や汗をかいて息を荒くする中
強制的に起こされた明日香は机を叩き、
花道に怒るが授業中だと言う事を忘れていて
先生にも丸めた教科書で頭を叩かれた。



「痛いなもう…!花道のせいだ…(怒)」

「なんだと?(怒)」



明日香が頭を軽くさすっていると
洋平と目が合い、やれやれといったような
優しい目を向けていて明日香は少し顔が赤くなる。
















「そりゃまた変な夢を見たな花道(笑)」

「笑い事じゃねえ!晴子さんの美しい顔がゴリに…
思い出しただけでも吐き気がする…(汗)」

「遺伝で考えるとその妹のはずなんだけどね」

「ぬ!?(汗)」



休み時間 花道と明日香の席に洋平が来て話す。
花道はどうやら今朝の特訓の夢を見ている最中
晴子ではなく晴子の姿をしたゴリが出てきたらしく
それで授業中に悪夢から目が覚めたのだと納得する。



「明日香は新聞配達どうだった?」

「自転車だし 別にヘーキだけど
日中眠くなるなあ。続かなそう…」

「まぁ、無理せず辞めたくなったら辞めろよ」

「うん!」

「先に辞めるかクビになるかだな」

「花道が先かアタシが先かだね」

「ぬ!?(汗)」

「そうだっ 洋平!今日はバイト休み!?」

「なんかあるのか?」

「特別何かあるわけじゃないけど…」

「今日はバイトなんだ。ごめんな」

Σ「えー!」

「また三馬鹿と花道の練習でも見てこいよ。」

「ハッハッハッ!
俺と晴子さんの努力の成果を見にこい!」

「調子に乗りやがって…!(汗)」

「乗らせてやれよ(笑)」

「ハッハッハッ!そう僻むな明日香!
お前も頑張れ!」バシバシッ

「女の子の背中を叩くな!(怒)」

「おい 花道。明日香も一応女の子なんだから
加減したとしても叩くのはやめとけ(汗)」

Σ「む…!(汗)」



明日香は洋平の言葉を聞いてピクリと反応する。



「いちおう!女の子ですけど!(怒)」

「な、なんだよ強調して(汗)」

「洋平 いちおうがダメなんだいちおうが」

「え、(汗)」

「晴子ちゃんよりは男寄りですけどね(怒)」

「それは当然だ。うん。」

「花道の馬鹿!(怒)」



明日香はその後も花道に怒っていた。

あの赤髪に怒鳴れる女の子は明日香くらいだろう。











ーーーーーー…*°





「(三馬鹿めー どうせ暇なくせにアタシの誘い断って!
早く帰っても暇なだけだし、
仕方ないから練習見るかー…) あ、」


「明日香ちゃん!桜木くん応援しに来たの?」



体育館に行くと晴子が一人で練習を見ていた。



「違う違う。応援じゃなくて揶揄いに。
晴子ちゃんは流川の応援?」

「え、ち、違うわよぉ皆んなの応援に…///」

「(本命とオマケが逆なんだよな(笑))
あんな無愛想男のどこがいーんだか!」

Σ「!?///」


そう言いながら中を覗くと
花道もすっかりバスケ部員の一員で
皆んなの練習に混じりながら声出ししている。
馬鹿元気な男は声も一丁前だ。
然し、皆んなも声がよく出ている。



「なんか気合い入ってる…?(汗)
花道だけじゃなく…」

「来週 練習試合があるから皆んな気合いが入ってるのよ」

「練習試合?」

「公式戦じゃなくて試合形式で練習するの。
陵南っていう昨年県でベスト4のチームで
すっごく強い相手だから…」

「なんだ1位じゃないのか。」

「神奈川県の高校から4位内に入るチームだから
十分凄いわよ!そんな所と練習試合が出来るんだもの
お兄ちゃんを含めて皆んな気合いが入ってるわ。」

「ふーん。そんな試合に花道出れるのかなぁ」

「大丈夫よきっと!
今朝だってランニングシュート入ったし、
こんなに成長が早い人他にいないわよ!」

「へー(花道が聞いたらまた調子乗るだろうな
教えてやらんとこ。)あ、流川だ。」

Σ「え!?//キャー!キャー!流川くーん!///」

「ミーハーなんだから(汗)」



するといつもの流川を観に来る女子3人も
校舎側の体育館入り口でキャーキャー叫んでいる。
明日香から見ると晴子もあの子達も変わらなかった。



「流川ってなんでモテんの?顔?」

Σ「え!?//か、顔も素敵だけど…
バスケが凄く上手でカッコいいじゃない!///」

「でも屋上の事もだけど、無愛想で
女の扱いがド下手くその気遣い0の男だよ?
そんなのより洋平の方がずっとカッコいいし。」

「……前から思ってたんだけど、
洋平くんと明日香ちゃんって付き合ってるの?//」

Σ「え、ち、ちちちち違う違う!//
ま、まだ…まだなだけだけど……///(汗)」

「(可愛い//) 仲が良いしお似合いだと思う!」

「ほ、ほんと?//(汗)」

「うんっ」

「晴子ちゃん良い子!(泣)」



人見知りの明日香だが、思わず晴子に抱き着いた。



「なになに?ガールズトーク?」

「彩子さんっ」



晴子と話して赤面して慌てる明日香を見て
彩子も面白そうだと歩み寄ってきた。



「あんた花道の友だち5人組の子でしょ?
一人で来ちゃってもしかしてあの子の事好きなの?」

「違う(怒)」

「彩子さん 明日香ちゃんは洋平くんの事が好きなのよ」

Σ「は、晴子ちゃん!//(汗)」

「誰?」

「黒髪でイケメンの方」

「恋は盲目って言うけどこりゃホントだわ(笑)
髭がついてない方で合ってる?」

「そうそう!明日香ちゃんにいつも優しいのよっ
だからもう付き合ってるのかと思ってたのに!」

「それならさっさと告白しちゃえばいいのに」

Σ「ダメダメッ!//(汗)
洋平は優しいけどそれは女の子としてっていうより
子ども扱いしてるの!
今日だっていちおう女の子なんだからって
アタシの事いちおう扱いしちゃって!(怒)」

「あー 面倒見が良いタイプなのね。
でも他の女よりは上だと思えば良いじゃない。
優しくて特別扱いなんていい事よ」

「ま、まあね!//」

「花道だったら面白い事になってたのになー(笑)」



彩子は何か企んだようにウフフと笑っていた。



「花道は馬鹿だから無理。直ぐ調子に乗るし。」

「あははは(笑)」

「あの子も不憫ねー」

「明日香!聞こえてるぞ!
俺の評価を下げるような事言いやがって!
もっと好感度上がるような話をしろ!(怒)」

「花道の好感度?はて?」

「ふぬーーー!!(怒)」

「やめんか!練習中だぞ!(怒)」



地獄耳の花道が乱入しそうになったが、
ゴリに頭を殴られ大人しく練習に戻る。



「アンタ同中とはいえ、
よくアイツらと一緒にいれるわね。」

「アイツらはアタシの事偏見して見ないから。
この髪の明るさのせいで変な奴に絡まれるけど
助けてくれるし、馬鹿だけどいい奴等なんだ。
だからアイツ等を偏見してくる奴は嫌いだし、
それを跳ね返すアイツ等はかっこいいんだ。」



明日香は花道を見ながら言うと
晴子はジッと明日香を見て、
彩子も同様に優しい表情をしていた。



「まっ、洋平はいつもかっこいいけど!
花道他三馬鹿トリオは喧嘩の時だけ!」

「そこ強調すんのね(汗)
さ!アタシはサポートサポート!
またガールズトークする時は混ぜなさいよ!」



彩子はそう言ってウインクをしてサポートに戻った。



「洋平くん達は幸せだね。
明日香ちゃんにそう思って貰えるんだもの。」

「それを言うならバスケ部は晴子ちゃんに感謝ね。
たくさん応援してあげてるんだから
そのりょーなんってとこにも勝たないと!」

「あははは そうなると嬉しいなぁ」



晴子がそう言って笑っていると、
女友達と沢山話せた事に今更照れ出して
明日香は顔を少し赤らめてそっぽを向いた。














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