流川楓










「よし、行こーぜ屋上。
三年だろうがなんだろうが関係ねえ
ぶっ潰してやる。」

「おっ花道 洋平!どこ行くんだおめーら二人で?」

「「ん?」」

「おお?殺気立っちゃって喧嘩だなさては!」

「なんだよおめーらにゃカンケーねーよ」

「む なんだと!?おめーら最近オレ達を
etc.扱いしてねーか!?」

「ふざけんな!よし俺たちも行くぜえ!」

「オウ!このままザコと思われてたまるかってんだ!」

「よし!行くぜ!場所はどこだ!」

「何燃えてんだ…(汗)」



そうして明日香を除く桜木軍団は駆け足で屋上に向かった。













ーーーーーーー…*°





「(あーあ。洋平は来るなってまた怖い顔して言うし
呼び出しがある時はいつも仲間外れなんだよなぁ)」



明日香は退屈そうに椅子に座って
決闘終わりを待っていた。
すると教室に一人入ってきた。



「あれ?桜木くん此処にもいないかぁ」

「ん?あんたは…」

「あ、アナタ桜木くんのお友だちの!」

「花道なら此処にいないよ。」

「そっかぁ。さっきも急にいなくなっちゃったし…」

「……」



明日香は少し無愛想な表情で晴子を下から上へ眺める。
体型は自分とあんまり変わらない細身で
くりくりな大きな目に整った鼻と口のパーツの位置
立った時の少しの内股と口元に手を当てる女性らしい仕草。
何よりミディアムヘアの黒髪が艶々していて
窓の光に当たって綺麗に見える。

比べて自分の明るい髪は光に当たると余計に明るく
キラキラと明るい茶髪が目立ってしまう。
清楚系とは真反対の自分。
ああなりたいと思いはしないけど
洋平もああいうタイプが好きだったら終わりだ。
髪を染めたところで元々の様な艶は出ない。
それに自分を押さえ込むような考えは好きじゃない。



「ねえ、そういえばお名前は?
あたし赤木晴子っ 1組なの。」

「…境明日香。」

「明日香ちゃん!明日香ちゃんも和光中なの?」

「うん。アイツらとは1年の時からの付き合い。」

「そっかあ!仲が良いんだね!
桜木くんどこに行ったか知らない?」

「花道なら…
(喧嘩しに行ったなんて言えない…どうしよ(汗))」



明日香が受け答えに悩んでいると



「さっきも話してたんだけど急にいなくなっちゃって…」

「ああ!そっちは…!
(マズイ!廊下から屋上が見えちゃう!(汗))」

「ん?あ!あ、あれは!
桜木くんに水戸くんにもう一人は!
る、流川くん!?(汗)」

「ルカワ?」

「桜木くん達 流川くんに何を…!?
な…何か変な事言ってるんじゃ…!///(汗)」

Σ「あれ…堀田達居ない!?ルカワ?なんで?(汗)」



てっきり堀田に呼び出されて喧嘩中と思っていた明日香は
状況が読めずハテナマークが頭に飛んでいた。



「え!?」



すると花道が流川の胸ぐらを掴み
明らかに威嚇している。



「(マズイ!あんなとこ晴子ちゃんに見られたら…!
っていうかしっかり見てる!(汗))」

「桜木くん…!?」

「あ!晴子ちゃんちょっと待って!(汗)
(まずいまずい現場に晴子ちゃん向か合わせたら
アタシが花道に怒られる!!(汗))」



晴子は屋上に向かって走り出して
明日香も追い掛けるが晴子が意外と足が速く
追いつけずついて行くのが精一杯だった。










「桜木くん!やめて!!」ガチャン!

「晴子さん!?///」

「「「(おお〜〜!!役者が揃ったか!!(笑))」

「桜木くん…皆んなは桜木くんの事
不良だとか怖いとか言うけど
あたしはそんな人じゃないと思ってた!
こんな事する人だとは思わなかったわ!」

「……?」

「暴力を振るって人を傷付けるなんて
最低よ!見損なったわ!桜木くん最低よ!」

「うわあああああ!!!!(泣)」



晴子の言葉で花道の心に深く傷がついた。



「ちょっと待った晴子ちゃん そりゃ勘違い…!」

「流川くん!大丈夫!?」タッ

「ダメだ聞いてねー(汗)」

「う、うう…くっうう…!
さっきフラれたばっかなのに
それでいてこの仕打ちとは……!
神様…そんなに僕の事はお嫌いですか?」

「おおっ!(汗)」

「そうなんだ…そうなんだ…
そしてきっとあの流川の事が好きなんだそーなんだ…(泣)」

「お…おちつけ!(汗)」

「はあー!もうダメ!階段ダッシュは無理!死ぬ!(汗)」

Σ「明日香!?」



晴子を追いかけた明日香だったが
階段ダッシュで挫けて少し遅れて到着した。
到着して直ぐ膝が崩れて地面に座り込み
息をハーハーと荒らしていた。
そこへ洋平が駆け寄った。



「明日香!ついて来るなって言っただろ!」

「晴子ちゃんを止めに追いかけたんだけど
走るの速くてむ、無理でした…!(汗)
い、言っとくけどアタシ言ってないからね!
廊下から洋平達が見えちゃっただけだから!」

「誰もお前を疑ってねえよ(汗)
ほら、落ち着いて息整えろよ」

「はー!はー!(汗)」



明日香と花道がダウンしている中、
晴子は流川の元へと駆け寄り
頭に血を流している彼にハンカチを出した。



「る、流川くん…、血を拭かなきゃ…!」

「いいよ。こんなの」ゴシゴシ…

「ああっ ダメよそんな…!
ちゃんと消毒して…病院に行った方がいいかも!(汗)」

「うるせえなほっとけよ。誰だお前。」

Σ「ッ……!」

「、流川ーーーーーっ!!!!(怒)」

「桜木くん!?」

「テメェ!晴子さんの優しい心をぉおお!!(怒)」



花道は流川に一発殴り 頭を掴んで何発も頭突きをした。



「やめて!桜木くん!!」

「花道!!」

「うわぁ…(汗)」

「ッ…痛ってえなこの…!」



流川は花道に頭突きされたにも関わらず
殴り返して花道から鼻血が出てさらに熱情する。

殴り掛かる花道を洋平達4人で止めようとするが
野良蹴られ流川と威嚇し合う。



「る、流川くん!大丈夫!?血が凄いわッ…!」

「ほっとけつってんだろ。」

「流川くん…」



流川は心配で駆け寄る晴子を無視して廊下を出て行った。
そして晴子は怖い顔をして花道の方を振り向く。



「桜木くん酷いわ!あんなに!もう!大っキライ!!」



晴子はそう言って屋上から出て行った。



「ぁああああ!!完璧に嫌われたあ!!
もう嫌だ!神も仏もあるもんか!晴子さんがああ!!(泣)」



花道は泣き崩れて屋上から飛び降りようとして
洋平達の4人は必死にしがみついて止めた。



「アタシ晴子ちゃんに説明してくる!(汗)」

「頼んだ明日香!」



明日香は晴子を追い掛けてまた階段を駆け降りて行った。










「晴子ちゃん!」ドンッ

「!」フラ…

「る、流川…!あれ!?
晴子ちゃんは!?ここ何階!?(汗)」



明日香は晴子を追い掛けたはずだが、
一つ多く階段を降りてしまい、
保健室に向かう途中だった流川にぶつかった。



「テメェ…」フラ…

「わあ!ご、ごめん…!(汗)
というかアンタちゃんと止血しなさいよ!
花道の頭突きくらって歩けてるだけ凄いけど!」

「余計なお世話だ。そして大声出すな 頭に響く…」

「はあ!?さっきから止血が甘いのよ!
ハンカチ返さなくていいから
血ぃ出てるとこ強めに押さえて
さっさと病院行きな!アホか!」

「いらねえって言って…」ポスッ

「ほら!ここしっかり押さえとけ!
アタシは忙しくて付き添えないから!」



明日香は自分のハンカチを
階段の下にいる流川のおでこに強めに押さえた。
その圧に流川はフラついてハンカチを押さえると
明日香はサッサと階段を上がって行ってしまった。



「……なんだあの女…」















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