心当たり









西の門からの侵入は市丸ギンによって防いだが
隊長が旅禍を逃がしたことが問題となり
隊首会が開かれていた。

そして副隊長達は別室で待機する事になり、
緊急時に着用する副官章装着を命じられた。



「あ、桃ちゃん」

「紬さん…」



紬が待機室へ入ると先に五番隊副隊長 雛森桃が居た。
続けてバタバタと複数足音がして、



「副隊長は副官章つけて
二番側臣室に待機せよ…か」

「…っと」



話す間も無く七番隊副隊長 射場鉄左衛門 と
六番隊副隊長 阿散井恋次も入室した。



「…阿散井くん。射場さん」

「雛森、と朝霧か…
何だよ。まだお前らだけか?」

「うん…、そうみたい」

「朝霧さんが早いなんて珍しいのぉ」

「まぁね。」

「たまたまじゃないっスか?
いつもビリかギリギリだし」

「ほんと生意気な奴め。」



ドヤっていた紬だが阿散井恋次に直ぐ指摘された。



「隊長・副隊長なんてのは尸魂界中にちらばって
忙しくしてるような連中ばっかだからねぇ
全員集まるのには半日くらいかかるんじゃない?
ウチの隊長さんもサッパリ連絡つかないのよ。困るわァ…」

「乱菊がまともなこと言ってる…」

「あら!私はいつもまともよぉ!紬ったら!」バチン!

「痛い」



紬は乱菊に肩を叩かれ脱臼しそうになった。
ガヤガヤと騒がしくなってくると、
雛森桃はコッソリと阿散井恋次に近付いた。



「…阿散井くん」

「あ?」

「うちの藍染隊長……見てない?」

「 、いや…見てねえ」

「そう…、………ずっと…様子がおかしいの…
今朝もずっとおかしくて…
でも聞いても何も答えてくれなくて…
あたし…どうしたらいいか…」



雛森は今にも泣きそうだった。



「…心配すんな。何もねえよ。
この召集だってすぐ解かれるに決まってるさ」



しゃがんでる雛森に紬は近づいた。



「桃ちゃん、今の本当?」

「え…?」

「愛染隊長の様子がおかしいってどんな?
雰囲気や受け答えがいつもと違うってこと?
それってまるで別人みたいな、」

「え、つ、紬さん…あの…(汗)」

「朝霧!いっぺんに質問したって答えられねえだろ!(汗)」



阿散井恋次は紬の襟を掴んで呼び止めた。



「何よ。私も心配してるからなんだけど」

「あれ?あんた藍染隊長と親しかったっけ?」

「………まぁ、古くから知ってるし…
ごめんね。桃ちゃん。」

「い、いえ…」



紬は思わず取り乱してしまったと反省して
雛森桃に謝ったが嫌な予感がした。

これは旅禍だけの事件ではないという予感。












    時間が進み夕日が沈んで、三日月が出た。













ガンガンガンガンッ!!!

「繰り返します!
緊急警報!瀞霊廷内に侵入者有り!!
各隊守護配置について下さい!」

「な…何だ!?(汗)」

「侵入者!?(汗)」

「………」



紬はすぐに十三番隊隊舎に戻った。














「あ!朝霧副隊長!」

「小椿くん こてっちゃん。浮竹隊長は…?」

「咳が続いてましたが、収まってきた所です!」

「そう…今夜は隊舎の周りを囲むよ。
侵入者は見つけ次第捕まえる。
二人は浮竹隊長の側に居て。」

「「はい!」」



虎徹と小椿は大きく返事をした。

そして紬も隊舎の周りの守護管轄内で待機していたが、
旅禍が現れる事はなかった。
あまりにも退屈だったので、



「くー…すー…くー….すぴー……」



            寝てた。



「朝霧副隊長!!(汗)」

「いい加減に起きて下さい!(汗)」

「んー…」



紬は重たい瞼を擦り身体を起こす



「あれ…?旅禍は?」

「十一番隊が最前線で交戦中との事です(汗)」

「さすが十一番隊。私はゆっくりするかな」

Σ「ええ!!?」



紬は二度寝をしようとするが、



「朝霧副隊長!やっぱり寝てる!!」

「こてっちゃん…貴方は勘が良くて優秀だね……」

「どこで感心してるんですか!
他の隊士達が困るので
目の前でサボるの止めて下さい!!(怒)」

「もう皆んな慣れてるよ。ね?」

「え、えぇ…(汗)」

「まぁ…(汗)」

「それでもです!!(怒)」

「朝から元気だなー こてっちゃんは…
というか浮竹隊長のとこ小椿くんに任せて良いの?
浮竹隊長が起きた時にこてっちゃんが居ないと
隊長寂しがるだろうな〜小椿くん抜け駆けするだろうな〜」

「そ、それは…!(汗」

「浮竹隊長悲しんでお体に触ったらどうしよう〜」

「た、大変だ隊長ぉおおおお!!!(汗)」



虎徹清音は不安になり一気に向かって行った。



「よし、邪魔者は消えたな」

「「「「「………(汗)」」」」」



紬は再びゴロンと横になると地獄蝶が五月蝿く鳴った。



「ふ、副隊長……(汗)」



四席以下の隊士達は副隊長が不在になることに不安を抱える

それを感じた紬は、



「隊士とも有ろう者が不安そうな顔してどうするの。
こてっちゃん達もいるし、旅禍達はこんな所まで来ないよ。
狙いは多分分かっているから。」

「わ、分かってるって……?(汗)」

「じゃ、私が不在なのこてっちゃん達に伝えてね。」

「ふ、副隊長!?(汗)」



紬は自分が予想している事は伝えず、
一番隊隊舎へ瞬歩で向かった。













ーーーーーー…*°



紬が着く頃には副隊長達が揃っていた。
そして四番隊第三席が状況を説明する。


「…十一番隊第三席 班目一角様
同じく第五席 綾瀬川弓親様
…以上二名の上位席官が重傷の為
戦線を離脱なさいました…!
各部隊の詳細な被害状況については
現在調査中です。
…ただ、十一番隊につきましては、
ほぼ壊滅状態であるとの報告が入っています。(汗)」

「十一番隊が…!」

「そんな…」

「侵入から数時間でそこまで被害が出るか…」

「現在確認されている旅禍は三名。
うち2名は我が四番隊の隊員1名を
人質に取り、中央へ移動中との情報もありますが、
先ほどから霊圧が感じられなくなり足取りは不明です
(汗)」

「…実言うとうちの四席もしばらく前から応答ないんよ。
多分やられてるんじゃと思うけぇ
西の20あたりを調べたってくれぇや」

「四席っていうと慈楼坊じゃないの?」

「…兒丹坊の弟のか!?
あいつまでやられちまったのかよ」

「………一体どうなってるんだ…!」

「ふわ…、な、なんか大変な事になってきちゃったね
阿散井く……阿散井くん…?」



雛森が振り返った時には、阿散井の姿はなかった。



「紬さ…阿散井くんが……!」

「中央に向かってるって聞いた時から
もういなくなってたよ。」

「え…!」

「私 阿散井くんの霊圧辿って追い掛けるね。」

「は、はい…」



紬は集会が終わった後すぐに阿散井恋次の霊圧を辿り、
旅禍のいる方へと向かった。