ココア
▽
家に戻るとヴォルフはココアを淹れてくれた。
アメリは風呂を沸かしている。
俺はヴォルフと2人で話していた。
「ロー。アメリは貿易船からこの島にやってきた。」
「うん。」
沈黙が流れる中、ヴォルフから俺に話しかけた。
「破れてボロボロの薄い布切れを纏って
木箱の中に小さく縮こまっていた。
髪はボサボサで伸びきっていて、
身体中にはアザだらけで孤児が荷物を盗みに
忍び込んだのだと皆は警察に引き渡そうとしたが、
ワシは放っておけなくてそのまま引き取った。」
「……」
「ワシも生まれを聞いた時は驚いた。
初めて会った時からとても王族には見えなかった。
家事や畑仕事など率先して手伝って
必要以上に狩りをして殺さない心の優しい子じゃった。
なぁ、ローよ。アメリは生まれは王族でも
人を蔑むような事はしない心に寄り添える子じゃ。
だからこそ、お前にも責任を感じていた。
自分と同じ王族のせいで苦しめたと。」
「……アメリは悪くねぇ。
憎いのは俺の国を捨てた王族と政府だ。
俺はその判別を誤ってアメリを責めた。
悪いことしたと思ってる…。
死んだ妹と同じくらいの歳なのに、
可哀想なことをしたと思ってるよ。」
「…うん。謝れとは言わないが、
あの子を妹のように可愛がってやってくれ。」
「ああ」
俺はこの先ずっと、アメリを大事にしようと思った。
ーーーーーー…*°
沸かしたお風呂に入って
久しぶりにヴォルフが作ったご飯を食べた。
私とローは言葉を交わす事なく
2人ベッドに寝転んでいた。
私はどうしたらいいか分からなかった。
「アメリ」
「!、うん…」
「…コラさんは海兵だったんだ。」
「うん…」
「俺がいた海賊の船長と実の兄弟で
海軍のスパイとして仲間になっていたんだ。
それをコラさんはずっと俺に黙っていた。
でも最後にコラさん言ったんだ。
俺に嫌われたくなかったからって。
俺が政府関係の奴らが嫌いなのを知ってたから。
でも俺 コラさんが海兵って事 実は気付いてた。」
「……」
「俺はコラさんが海兵だろうが、なんだろうが関係なく
あの人の事が好きだったんだ。
だから俺はお前の事も嫌ったりしない。
王族だろうとなんだろうとお前は、
俺の命を救ってくれた優しい奴だって知ってるから。」
「ッ…!!」
「勇気を出して話してくれたのにゴメンな。
だから、仲直りしようぜ アメリ。ーー!!」
「ロ〜!ごめ"んな"さいぃいい"!!」
私はまた涙と鼻水が流れ出た状態で
頭だけ下げてベットから出してローを見下ろした。
「お前…ッ!危ねえだろ!!
頭から落ちたらどうすんだ!
早く引っ込めろよ!!」
「ロー あ"り"がどう"〜!!」
「分かったから引っ込めって!!」
「ロー!また泣かしたのか!早く寝ろ!!」
Σ「違えよ!仲直りしようとしたら
こいつがまた泣き出したんだよ!!」
「わぁあああ!ごめんなさいぃいい!!」
私はその日涙が枯れる事はなくずっと泣き続けた。
私は今は王族じゃなくても
国民から逃げてきた事に後ろめたかった。
今でも父や母の怒った顔が目に浮かんで怖かった。
いつかまたあの暗い部屋に戻されるんじゃないかと
いつもどこか落ち着かなかった。
私に優しくしてくれたヴォルフも
私が王族だから仕方なくじゃないかと
心のどこかで不安なところもあった。
でも今日 私を王族ではなくて
アメリとして一緒にいてくれていた事が
凄く嬉しくて、ローが許してくれた事が嬉しくて
プツンと張っていた糸が切れたように
安心して涙が止まらなかった。
私がいい加減泣き止まないから
今日だけはローと同じベットで
ギュウギュウになりながらしがみついて
ローも優しく私を抱きしめて眠ってくれた。
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>家に戻るとヴォルフはココアを淹れてくれた。
アメリは風呂を沸かしている。
俺はヴォルフと2人で話していた。
「ロー。アメリは貿易船からこの島にやってきた。」
「うん。」
沈黙が流れる中、ヴォルフから俺に話しかけた。
「破れてボロボロの薄い布切れを纏って
木箱の中に小さく縮こまっていた。
髪はボサボサで伸びきっていて、
身体中にはアザだらけで孤児が荷物を盗みに
忍び込んだのだと皆は警察に引き渡そうとしたが、
ワシは放っておけなくてそのまま引き取った。」
「……」
「ワシも生まれを聞いた時は驚いた。
初めて会った時からとても王族には見えなかった。
家事や畑仕事など率先して手伝って
必要以上に狩りをして殺さない心の優しい子じゃった。
なぁ、ローよ。アメリは生まれは王族でも
人を蔑むような事はしない心に寄り添える子じゃ。
だからこそ、お前にも責任を感じていた。
自分と同じ王族のせいで苦しめたと。」
「……アメリは悪くねぇ。
憎いのは俺の国を捨てた王族と政府だ。
俺はその判別を誤ってアメリを責めた。
悪いことしたと思ってる…。
死んだ妹と同じくらいの歳なのに、
可哀想なことをしたと思ってるよ。」
「…うん。謝れとは言わないが、
あの子を妹のように可愛がってやってくれ。」
「ああ」
俺はこの先ずっと、アメリを大事にしようと思った。
ーーーーーー…*°
沸かしたお風呂に入って
久しぶりにヴォルフが作ったご飯を食べた。
私とローは言葉を交わす事なく
2人ベッドに寝転んでいた。
私はどうしたらいいか分からなかった。
「アメリ」
「!、うん…」
「…コラさんは海兵だったんだ。」
「うん…」
「俺がいた海賊の船長と実の兄弟で
海軍のスパイとして仲間になっていたんだ。
それをコラさんはずっと俺に黙っていた。
でも最後にコラさん言ったんだ。
俺に嫌われたくなかったからって。
俺が政府関係の奴らが嫌いなのを知ってたから。
でも俺 コラさんが海兵って事 実は気付いてた。」
「……」
「俺はコラさんが海兵だろうが、なんだろうが関係なく
あの人の事が好きだったんだ。
だから俺はお前の事も嫌ったりしない。
王族だろうとなんだろうとお前は、
俺の命を救ってくれた優しい奴だって知ってるから。」
「ッ…!!」
「勇気を出して話してくれたのにゴメンな。
だから、仲直りしようぜ アメリ。ーー!!」
「ロ〜!ごめ"んな"さいぃいい"!!」
私はまた涙と鼻水が流れ出た状態で
頭だけ下げてベットから出してローを見下ろした。
「お前…ッ!危ねえだろ!!
頭から落ちたらどうすんだ!
早く引っ込めろよ!!」
「ロー あ"り"がどう"〜!!」
「分かったから引っ込めって!!」
「ロー!また泣かしたのか!早く寝ろ!!」
Σ「違えよ!仲直りしようとしたら
こいつがまた泣き出したんだよ!!」
「わぁあああ!ごめんなさいぃいい!!」
私はその日涙が枯れる事はなくずっと泣き続けた。
私は今は王族じゃなくても
国民から逃げてきた事に後ろめたかった。
今でも父や母の怒った顔が目に浮かんで怖かった。
いつかまたあの暗い部屋に戻されるんじゃないかと
いつもどこか落ち着かなかった。
私に優しくしてくれたヴォルフも
私が王族だから仕方なくじゃないかと
心のどこかで不安なところもあった。
でも今日 私を王族ではなくて
アメリとして一緒にいてくれていた事が
凄く嬉しくて、ローが許してくれた事が嬉しくて
プツンと張っていた糸が切れたように
安心して涙が止まらなかった。
私がいい加減泣き止まないから
今日だけはローと同じベットで
ギュウギュウになりながらしがみついて
ローも優しく私を抱きしめて眠ってくれた。
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