甘えん坊
▽
仕事から帰ってきたシャチとペンギンは
私が起きたと知って慌てて部屋に来てくれた。
皆んな相当心配してくれたんだと、
ちゃんと起きれて良かったなと思った。
全身まだ痛いと言うと、
率先してベポやシャチとペンギンは
ご飯を食べさせてくれて
人から貰うご飯は美味しいんだと知った。
1ヶ月も何も出来ないから、
皆んなで交代して看病してくれる。
そして今日はローが看病してくれる日だった。
「あーんしてよ。」
「甘えんな。」
「ベポ達はやってくれたのに。」
「それを甘えるなって言ってるんだ。」
「全身痛くて腕動かすのも辛いのに…」
「本は読めてるだろ」
「ローのケチ。ヴォルフだってやってくれたのに」
「じいさんもお前だけには甘いからな」
私が食事をしている間、ローはベッドの背もたれに
寄りかかって医学者を読んでいた。
皆んなやってくれたのにローだけしてくれない。
これはもう意地でも一口食べさせて欲しい。
あれやこれやと他の人はやってくれたと言うけど
塩対応に磨きが掛かってきたローは通じない。
私は仕方なくローが作ってくれたピラフを食べる。
全身痛いのは本当なのに、本はページめくるだけだもんと
小言を挟んでもスルーされてしまう。
不注意な私のせいだけどそれにしても機嫌が悪い。
「ロー…怒ってる?」
「ああ。」
「え、ほんとに?」
「何のために聞いたんだお前は」
「だってそんなに怒るなんて…
ごめんね…早く治すよ…」
「……」
「だから、2段ベットもう少し我慢してね?
足動かさないと上がらないから…」
「……そんなんで怒るかよ。」
「違うの?」
てっきり2段ベッドの下取られたからかと思ったのに
違ったらしく顔をこっちに向けてくれない。
「…私が鈍臭くて大怪我したから?
でも今まで皆んな怪我しても
ローこんなに怒ったりしないのに私だけ…」
「お前が倒れてるのを見た時、
俺がどんな思いだったか知らないだろ。」
「……肝を冷やした」
「ああ、そうだよ。俺が言ったからな。
でも、本当にその通りだ。ゾッとしたよ。
人混みの隙間から頭から血を流して倒れてて
意識も朦朧としていたからホントに危険だった…
目が覚めた時だって後遺症があったらとか
知識がある分最悪の事態も分かるから怖かったよ。」
「そっか…そんなに心配かけたんだね…」
「お前、トッタの事許してるんだろ」
「え…うーん…人の話聞かないのはムカついたけど、
突き落とされたなんては思ってない…
逃げたのだって私が怪我してビックリしたんだよ。
だから仕方ないのかな、とは思った…」
「そういう甘さも腹が立つ。
しつこくしたのも、階段から落としたのもアイツのせいだ。
同情してやる余地は全くねえ。」
「うん…たぶんローが正しいし、
その方がトッタの為になると思うよ」
「は?誰がアイツの為に…」
「もうやっちゃダメなんだって思うから」
「当然だろ。お前も次からは興味がねえ奴に
無駄に愛想振り撒くなよ。バカが勘違いするから」
「接客業に難しい事言ってるよ…」
「屁理屈言うな」
「え、どっちが?」
ローは頭良いのに時々言うことがめちゃくちゃだ。
「飯さっさと食って寝て治せ」
「………ほんとに腕痛いのに…」
「……今日だけだからな」
私が拗ねたように言うとローはスプーンを手に取って
ピラフを私の口に持ってきて食べさせてくれた。
怒ってても呆れてもローはいつも私に優しかった。
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>仕事から帰ってきたシャチとペンギンは
私が起きたと知って慌てて部屋に来てくれた。
皆んな相当心配してくれたんだと、
ちゃんと起きれて良かったなと思った。
全身まだ痛いと言うと、
率先してベポやシャチとペンギンは
ご飯を食べさせてくれて
人から貰うご飯は美味しいんだと知った。
1ヶ月も何も出来ないから、
皆んなで交代して看病してくれる。
そして今日はローが看病してくれる日だった。
「あーんしてよ。」
「甘えんな。」
「ベポ達はやってくれたのに。」
「それを甘えるなって言ってるんだ。」
「全身痛くて腕動かすのも辛いのに…」
「本は読めてるだろ」
「ローのケチ。ヴォルフだってやってくれたのに」
「じいさんもお前だけには甘いからな」
私が食事をしている間、ローはベッドの背もたれに
寄りかかって医学者を読んでいた。
皆んなやってくれたのにローだけしてくれない。
これはもう意地でも一口食べさせて欲しい。
あれやこれやと他の人はやってくれたと言うけど
塩対応に磨きが掛かってきたローは通じない。
私は仕方なくローが作ってくれたピラフを食べる。
全身痛いのは本当なのに、本はページめくるだけだもんと
小言を挟んでもスルーされてしまう。
不注意な私のせいだけどそれにしても機嫌が悪い。
「ロー…怒ってる?」
「ああ。」
「え、ほんとに?」
「何のために聞いたんだお前は」
「だってそんなに怒るなんて…
ごめんね…早く治すよ…」
「……」
「だから、2段ベットもう少し我慢してね?
足動かさないと上がらないから…」
「……そんなんで怒るかよ。」
「違うの?」
てっきり2段ベッドの下取られたからかと思ったのに
違ったらしく顔をこっちに向けてくれない。
「…私が鈍臭くて大怪我したから?
でも今まで皆んな怪我しても
ローこんなに怒ったりしないのに私だけ…」
「お前が倒れてるのを見た時、
俺がどんな思いだったか知らないだろ。」
「……肝を冷やした」
「ああ、そうだよ。俺が言ったからな。
でも、本当にその通りだ。ゾッとしたよ。
人混みの隙間から頭から血を流して倒れてて
意識も朦朧としていたからホントに危険だった…
目が覚めた時だって後遺症があったらとか
知識がある分最悪の事態も分かるから怖かったよ。」
「そっか…そんなに心配かけたんだね…」
「お前、トッタの事許してるんだろ」
「え…うーん…人の話聞かないのはムカついたけど、
突き落とされたなんては思ってない…
逃げたのだって私が怪我してビックリしたんだよ。
だから仕方ないのかな、とは思った…」
「そういう甘さも腹が立つ。
しつこくしたのも、階段から落としたのもアイツのせいだ。
同情してやる余地は全くねえ。」
「うん…たぶんローが正しいし、
その方がトッタの為になると思うよ」
「は?誰がアイツの為に…」
「もうやっちゃダメなんだって思うから」
「当然だろ。お前も次からは興味がねえ奴に
無駄に愛想振り撒くなよ。バカが勘違いするから」
「接客業に難しい事言ってるよ…」
「屁理屈言うな」
「え、どっちが?」
ローは頭良いのに時々言うことがめちゃくちゃだ。
「飯さっさと食って寝て治せ」
「………ほんとに腕痛いのに…」
「……今日だけだからな」
私が拗ねたように言うとローはスプーンを手に取って
ピラフを私の口に持ってきて食べさせてくれた。
怒ってても呆れてもローはいつも私に優しかった。
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