わくわく
▽
戦う準備をして私たちは再びバギーに乗って
ヴォルフの職場である研究所に向かった。
バギーで十分もかからないうちに着いて降りると、
降りた場所にはなんの建物も見当たらない。
だだっ広い更地が広がっているだけだった。
そんなことを考えていると、
ヴォルフがとことこと更地の真ん中へ歩いていく。
地面には、金属製の扉が埋めこまれていた。
ヴォルフが鍵を挿して回すと、
ガコンという音とともに扉が開く。
「すげー!秘密基地みてえだ!」、とベポが騒ぐ。
「電灯があるから中は明るいが、
急な階段になっておる。転ばないよう気をつけろ」
螺旋階段を降りて行くと見たこともない
凄そうな発明品が沢山置いてあった。
私たちに見せるのはしょうもないモノばかりなのに
見たこともない形の小型飛行機や車。
おそらくは培養液で満たされているプール。
実験に使うためのフラスコやビーカーやメスシリンダー。
妙な細工がほどこされた、斧や銃や刀剣が置かれていた。
「じいさん、あんた本当に発明家だったんだな……」
、シャチが驚きを隠せないといった調子で言った。
「当たり前じゃ!お前らはワシを
なんだと思っとったんじゃい!!…まあいいわ。
とりあえず、こんなもんで驚かれては困る。
お前たちに見せたい本命のブツは、この先にあるんでな。
ロー、お前はそこにある刀を持ってこい。
バッカと戦う上で、そいつは絶対に必要になるものじゃ」
そう言うとヴォルフはさらに奥へと進んだ。
ベポやシャチとペンギンが研究所に興奮する中、
実はローもソワソワしている様子から
やっぱり男の子なんだなぁと感じた。
正直私はよく分からないものばかりだとしか思えず
そんなにワクワク感はなかった。
ギシギシと今度は階段を上がると
海が近いのか少し潮の匂いがした。
「灯りを点けるぞ」
そう言ってヴォルフは、
手にしていた電灯のスイッチを入れた。
「ここは……洞窟か?」
さっきの発明部屋とはまったく違う、
砂と岩肌に囲まれた場所に私たちはいた。
「町の連中も知らない、秘密の洞窟じゃよ。
そして、お前たちに見せたいものは、あれじゃっ!」
ヴォルフが指さした方向に、私たちも顔を向ける。
そこにあったものは、
「……でけえ」
巨大な、黄色い船だった。
金属製の船が、海面に浮かんでいる。
でも形が普通の船と違っていた。
「ガラクタ屋、この船はもしかして」
「ふん。おそらくはお前の想像しとる通りじゃ。
これこそが天才発明家ヴォルフの最大の発明品!
潜水艦、『花マル無敵号』じゃあっ!!」
「「「「名前だっせえええ!!」」」」
お決まりのようにロー達は揃えてツッコんだ。
せっかく凄い発明品なのにネーミングセンスだけで
凄さが半減してしまう。
「中に入るぞ」
「いいのか!?」、ペンギンが嬉しそうな声を出す。
「当たり前じゃ。何しろ、こいつこそが
バッカを倒すための秘密兵器なんじゃからな」
中の操縦席には立派な操縦桿や
沢山の計器が備えつけられていた。
座席ではしゃぐベポ達は兎も角
ローまで騒ぎはしないけど目を輝かせていた。
「どうじゃ!ワシの偉大さが分かったか、お前ら!」
「それはいいけどよ、このご立派な潜水艦が、
バッカとの戦いにどう役立つっていうんだ。
海での戦いになるってんならともかく、
あいつらがいるのは陸のど真ん中だぞ」
そんな疑問をぶつけると、ヴォルフは
「カッカッカ!」と高らかに笑い声を上げた。
「ふんっ!こいつの馬力を甘く見るなよ、ロー。
とりあえず、座席につけ」
ヴォルフが操縦席に座り、エンジンをかけた。
「メインタンクに海水を注入……
スクリュープロペラの回転も正常!」
同時に、キイイインと、
耳をつんざくような音が洞窟内に響き渡った。
「何!?この音!大丈夫!?」
ガラスとガラスを擦り合わせたかのような音に、
思わず私たちは耳をふさいでしまう。
するとローがハッとしたようにヴォルフに声をかけた。
「ガラクタ屋!もしかして、
この鳥の鳴き声みたいな音は……」
「ふんっ!お前たちも、町でうわさくらいは
耳にしたことがあるじゃろう。
『花マル無敵号』のプロペラ音は洞窟内で反響し、
町や海にまで届くほど巨大なものとなる!
これこそが、『海中を飛ぶツバメ』の正体じゃあっ!!」
前にペンギンが話していた海中を飛ぶツバメは
まさかのヴォルフの発明品だったらしい。
潜水艦は発進して海の中を突き進んだ。
窓から見える景色は海中を泳ぐ魚達だった。
どの魚もお店で見たことがある。
前にヴォルフが言っていた。
悪魔の実の能力者はカナヅチになると。
だから私とローは見る事が出来ないと思っていた
海の中の景色に見惚れていた。
そしてあっという間に潜水艦は神殿の真下に到着した。
△
>戦う準備をして私たちは再びバギーに乗って
ヴォルフの職場である研究所に向かった。
バギーで十分もかからないうちに着いて降りると、
降りた場所にはなんの建物も見当たらない。
だだっ広い更地が広がっているだけだった。
そんなことを考えていると、
ヴォルフがとことこと更地の真ん中へ歩いていく。
地面には、金属製の扉が埋めこまれていた。
ヴォルフが鍵を挿して回すと、
ガコンという音とともに扉が開く。
「すげー!秘密基地みてえだ!」、とベポが騒ぐ。
「電灯があるから中は明るいが、
急な階段になっておる。転ばないよう気をつけろ」
螺旋階段を降りて行くと見たこともない
凄そうな発明品が沢山置いてあった。
私たちに見せるのはしょうもないモノばかりなのに
見たこともない形の小型飛行機や車。
おそらくは培養液で満たされているプール。
実験に使うためのフラスコやビーカーやメスシリンダー。
妙な細工がほどこされた、斧や銃や刀剣が置かれていた。
「じいさん、あんた本当に発明家だったんだな……」
、シャチが驚きを隠せないといった調子で言った。
「当たり前じゃ!お前らはワシを
なんだと思っとったんじゃい!!…まあいいわ。
とりあえず、こんなもんで驚かれては困る。
お前たちに見せたい本命のブツは、この先にあるんでな。
ロー、お前はそこにある刀を持ってこい。
バッカと戦う上で、そいつは絶対に必要になるものじゃ」
そう言うとヴォルフはさらに奥へと進んだ。
ベポやシャチとペンギンが研究所に興奮する中、
実はローもソワソワしている様子から
やっぱり男の子なんだなぁと感じた。
正直私はよく分からないものばかりだとしか思えず
そんなにワクワク感はなかった。
ギシギシと今度は階段を上がると
海が近いのか少し潮の匂いがした。
「灯りを点けるぞ」
そう言ってヴォルフは、
手にしていた電灯のスイッチを入れた。
「ここは……洞窟か?」
さっきの発明部屋とはまったく違う、
砂と岩肌に囲まれた場所に私たちはいた。
「町の連中も知らない、秘密の洞窟じゃよ。
そして、お前たちに見せたいものは、あれじゃっ!」
ヴォルフが指さした方向に、私たちも顔を向ける。
そこにあったものは、
「……でけえ」
巨大な、黄色い船だった。
金属製の船が、海面に浮かんでいる。
でも形が普通の船と違っていた。
「ガラクタ屋、この船はもしかして」
「ふん。おそらくはお前の想像しとる通りじゃ。
これこそが天才発明家ヴォルフの最大の発明品!
潜水艦、『花マル無敵号』じゃあっ!!」
「「「「名前だっせえええ!!」」」」
お決まりのようにロー達は揃えてツッコんだ。
せっかく凄い発明品なのにネーミングセンスだけで
凄さが半減してしまう。
「中に入るぞ」
「いいのか!?」、ペンギンが嬉しそうな声を出す。
「当たり前じゃ。何しろ、こいつこそが
バッカを倒すための秘密兵器なんじゃからな」
中の操縦席には立派な操縦桿や
沢山の計器が備えつけられていた。
座席ではしゃぐベポ達は兎も角
ローまで騒ぎはしないけど目を輝かせていた。
「どうじゃ!ワシの偉大さが分かったか、お前ら!」
「それはいいけどよ、このご立派な潜水艦が、
バッカとの戦いにどう役立つっていうんだ。
海での戦いになるってんならともかく、
あいつらがいるのは陸のど真ん中だぞ」
そんな疑問をぶつけると、ヴォルフは
「カッカッカ!」と高らかに笑い声を上げた。
「ふんっ!こいつの馬力を甘く見るなよ、ロー。
とりあえず、座席につけ」
ヴォルフが操縦席に座り、エンジンをかけた。
「メインタンクに海水を注入……
スクリュープロペラの回転も正常!」
同時に、キイイインと、
耳をつんざくような音が洞窟内に響き渡った。
「何!?この音!大丈夫!?」
ガラスとガラスを擦り合わせたかのような音に、
思わず私たちは耳をふさいでしまう。
するとローがハッとしたようにヴォルフに声をかけた。
「ガラクタ屋!もしかして、
この鳥の鳴き声みたいな音は……」
「ふんっ!お前たちも、町でうわさくらいは
耳にしたことがあるじゃろう。
『花マル無敵号』のプロペラ音は洞窟内で反響し、
町や海にまで届くほど巨大なものとなる!
これこそが、『海中を飛ぶツバメ』の正体じゃあっ!!」
前にペンギンが話していた海中を飛ぶツバメは
まさかのヴォルフの発明品だったらしい。
潜水艦は発進して海の中を突き進んだ。
窓から見える景色は海中を泳ぐ魚達だった。
どの魚もお店で見たことがある。
前にヴォルフが言っていた。
悪魔の実の能力者はカナヅチになると。
だから私とローは見る事が出来ないと思っていた
海の中の景色に見惚れていた。
そしてあっという間に潜水艦は神殿の真下に到着した。
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