初めての海
▽
出航してから数日後、
私たちは船にも慣れて自分の仕事をする。
ベポはひたすら操縦術を学んで
もちろん休憩は必要だから
私達も一緒に学んで操縦もする。
天気が良い日はデッキに洗濯物を干したり、
釣りをしたり、ベポと日向ぼっこしたり、
既に自由な航海をしていた。
時々修練しているとはいえ、
正直こんなにのんびりでも良いのかと思えてくる。
そして今日もデッキに出て皆んなで釣りをしていた。
「釣れないなー」
「今日はしけてんのなー」
「退屈だなー」
操縦はシャチに任せて私とペンギンが釣りをしている間
ベポはまた横になって昼寝をしていて
そのお腹に寄りかかってローが本を読んでいる。
「海賊ってこんなのんびりなもの?」
「海って広いし、そうそう海軍とか
他の海賊に出会わないんじゃないか?」
「そっか…でも海賊って他の船から
お金とか取らないと町で食料も買えないよ?」
「確かになー…」
「ん?なんか強い引き…」
「お?来たか?」
「来たかも!結構重い!ペンギン手伝って!
マグロかな!クジラかな!?」
Σ「クジラはやばいだろ!」
私の竿に引きが来て、一生懸命釣竿を巻く。
釣りにもだいぶ慣れて駆け引きをして引いていき、
そろそろ海上に出てくると思ったその時…
ザッパァアアアアン!!
Σ「「わぁああああ!!」」
私の釣竿に付いてきたのは人間で
その人間を追い掛けるように
ウツボみたいな大きな魚が出てきた。
私たちまで襲われそうになり、
ペンギンと一緒に涙目で叫んだ。
「WROOMW」
ローがROOMを出したおかげで
ウツボみたいな大きな魚は細切れにされ、
食べやすい一部の身がデッキに転がり、
問題なのは私の釣竿についたオジサンだ。
モジャモジャの散らばった黒髪に
無精髭も生えて、北の海には薄着な
派手な柄シャツを着ているオジサンは
なんで釣竿についてきたのか状況が読めない。
「ゲホッ!ゴホッ!!ああ…!死ぬかと思った!!」
Σ「「喋った!!」」
「お前、何釣ってんだ…」
「知らないよ!魚の切り身で人間が釣れると思ってないし、
オジサンなんて釣りたくなかったよ!!」
「ん…ローさんなんかあったの…?
って、Σええ!?誰そのちっさいオジサン!!」
Σ「クマが喋ったぁああああ!!」
「え…喋ってごめんなさい…」
Σ「ベポを落ち込ませないでよ!」
「おい、オッサン。あんたなんで海から出てきた。
近くに船もないのに生きてるのは何でだ?」
1人冷静なローはオジサンに話しかける。
私はオジサンが怪し過ぎてペンギンの後ろに隠れる。
「じ、実は漁をしていて船に乗ってたんだが
突然さっきの魚に襲われて逃げていた所を
釣りしているアンタらに捕まって釣られたんだ!
ありがとよ!アンタらは命の恩人だ!」
「そ、そうだったんだ…なら釣って良かったのかな?」
「納得するな。どこからどうやって
あんな魚から逃げたんだよ。
まさかずっとただ泳いでたなんて言わねえよな?」
「俺は泳ぎが得意なんだ!」
「ここは北の海だぞ?海水温が低い中、
人間が普通に泳げる海じゃない。」
「俺の生まれた島じゃ皆んな泳ぐのが得意だよ。
サーファーもうじゃうじゃいて、
俺だって昔はサーファーでブイブイ言わせてたもんだ。」
「なんて島だ?」
「シーランス島だよ。北の海じゃ珍しい夏島さ。」
Σ「「「夏島!?」」」
「……俺らが次に行く島だ。」
Σ「本当か!?シーランスなら直ぐそこだ!
悪いが俺も乗せてってはくれないか!?」
「…ここで海に投げ捨てるわけにもいかねえだろ。」
ローはそう言って船内に戻って行ってしまった。
さっきまで退屈だったのに、
まさかオジサンが釣れる急展開になると思わなかった。
△
>出航してから数日後、
私たちは船にも慣れて自分の仕事をする。
ベポはひたすら操縦術を学んで
もちろん休憩は必要だから
私達も一緒に学んで操縦もする。
天気が良い日はデッキに洗濯物を干したり、
釣りをしたり、ベポと日向ぼっこしたり、
既に自由な航海をしていた。
時々修練しているとはいえ、
正直こんなにのんびりでも良いのかと思えてくる。
そして今日もデッキに出て皆んなで釣りをしていた。
「釣れないなー」
「今日はしけてんのなー」
「退屈だなー」
操縦はシャチに任せて私とペンギンが釣りをしている間
ベポはまた横になって昼寝をしていて
そのお腹に寄りかかってローが本を読んでいる。
「海賊ってこんなのんびりなもの?」
「海って広いし、そうそう海軍とか
他の海賊に出会わないんじゃないか?」
「そっか…でも海賊って他の船から
お金とか取らないと町で食料も買えないよ?」
「確かになー…」
「ん?なんか強い引き…」
「お?来たか?」
「来たかも!結構重い!ペンギン手伝って!
マグロかな!クジラかな!?」
Σ「クジラはやばいだろ!」
私の竿に引きが来て、一生懸命釣竿を巻く。
釣りにもだいぶ慣れて駆け引きをして引いていき、
そろそろ海上に出てくると思ったその時…
ザッパァアアアアン!!
Σ「「わぁああああ!!」」
私の釣竿に付いてきたのは人間で
その人間を追い掛けるように
ウツボみたいな大きな魚が出てきた。
私たちまで襲われそうになり、
ペンギンと一緒に涙目で叫んだ。
「WROOMW」
ローがROOMを出したおかげで
ウツボみたいな大きな魚は細切れにされ、
食べやすい一部の身がデッキに転がり、
問題なのは私の釣竿についたオジサンだ。
モジャモジャの散らばった黒髪に
無精髭も生えて、北の海には薄着な
派手な柄シャツを着ているオジサンは
なんで釣竿についてきたのか状況が読めない。
「ゲホッ!ゴホッ!!ああ…!死ぬかと思った!!」
Σ「「喋った!!」」
「お前、何釣ってんだ…」
「知らないよ!魚の切り身で人間が釣れると思ってないし、
オジサンなんて釣りたくなかったよ!!」
「ん…ローさんなんかあったの…?
って、Σええ!?誰そのちっさいオジサン!!」
Σ「クマが喋ったぁああああ!!」
「え…喋ってごめんなさい…」
Σ「ベポを落ち込ませないでよ!」
「おい、オッサン。あんたなんで海から出てきた。
近くに船もないのに生きてるのは何でだ?」
1人冷静なローはオジサンに話しかける。
私はオジサンが怪し過ぎてペンギンの後ろに隠れる。
「じ、実は漁をしていて船に乗ってたんだが
突然さっきの魚に襲われて逃げていた所を
釣りしているアンタらに捕まって釣られたんだ!
ありがとよ!アンタらは命の恩人だ!」
「そ、そうだったんだ…なら釣って良かったのかな?」
「納得するな。どこからどうやって
あんな魚から逃げたんだよ。
まさかずっとただ泳いでたなんて言わねえよな?」
「俺は泳ぎが得意なんだ!」
「ここは北の海だぞ?海水温が低い中、
人間が普通に泳げる海じゃない。」
「俺の生まれた島じゃ皆んな泳ぐのが得意だよ。
サーファーもうじゃうじゃいて、
俺だって昔はサーファーでブイブイ言わせてたもんだ。」
「なんて島だ?」
「シーランス島だよ。北の海じゃ珍しい夏島さ。」
Σ「「「夏島!?」」」
「……俺らが次に行く島だ。」
Σ「本当か!?シーランスなら直ぐそこだ!
悪いが俺も乗せてってはくれないか!?」
「…ここで海に投げ捨てるわけにもいかねえだろ。」
ローはそう言って船内に戻って行ってしまった。
さっきまで退屈だったのに、
まさかオジサンが釣れる急展開になると思わなかった。
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