悪いやつ










「ゲホゲホゲホ!!」

「ベポ大丈夫?」

「ジュースが鼻に入って痛い…!」



ベポがジュースを飲んだ瞬間
女性の叫び声がしてむせていた。
ローが率先して人混みがある場所にいくと
男が倒れていて女は泣き崩れていた。

そしてその前には白と青を基調とした服に
マリンキャップを被った男が立っていた。



「ハハハハ!海軍に逆らうからだバカモノめ!
誰がこの町を守っていると思っている!」

「ちっ……あんたらはいつも高みの見物だろ…」

「あ!?何か言ったか!?」

Σ「い、いえ!何も…!」

「良いかあ?コイツのように無駄口叩いてないで、
今すぐ海賊を探すんだ。報告では確かにあった。
海賊がこの島に入り込んでいるとな!」

Σ「「「「「!!?」」」」」



海軍の話を聞いて私たちは動揺する。
ルドルフが海軍にバラしたんだと思った。
親切にしてあげてルドルフも親切にしてくれたのに
裏切るなんてヒドイよ……



「ロバロ中佐!ご報告です!
南西の海岸に一隻の海賊船を見つけました!」

「よォし!どこの海賊だあ!?」

「海賊旗から見て、スノーマン海賊団で間違いないかと!
船長のスノーデルは賞金600万Bです!」

「よし、では我々は海賊の情報を集める為
お前らは海賊を見つけ次第捕らえろ!分かったな!」



そう言って偉そうな海軍は基地に戻っていった。

私たちは町の建物の影に隠れて
混乱した状況を整理する事にした。



「えっと…つまり私たちとは別の海賊が
たまたまこの島に着いたって事?」

「だろうな。俺らが停めているのは東だ。
南西は反対側だから大丈夫だろ。」

「それにしても凄い偉そうな人だったね。」

「うん…海軍って海賊から町の人を守る人達でしょ?
なのに攻撃までしてまるで海賊だよ…」

「それと比べてラッドは良い駐在員だったね。」

「状況的には俺らにとっては都合が良い。
海軍も海賊の懸賞金に興味があるみてえだからな。
まだ無名の俺たちの事なんかノーマークだ。
面倒が起きる前に用を済ませて船に戻ろう。」

「……」

「どうしたアメリ?」

「…この町の人達、これから海賊と戦うのかなって…
そんなの海軍がある意味ないじゃん…」

「……確かにな」

「…俺も、ルドルフがこんな目に遭うなんて可哀想だよ」

「……少し、様子を見るか。
言っとくが俺たちは海賊で
人助けの旅に出たわけじゃないからな。」

「そ、そうだな!一つ目の島で
海軍に捕まったなんてあったら
ヴォルフに顔向けできねえよ!」

「そうだな!」

「ありがとう ロー」

「……様子見るだけだからな?」

「うん ありがとう!」



ローは様子を見るとだけ言ってるけど、
町の人が危険な目にあってたら
きっと見過ごす事はないと思ってるから
私はローが勘違いするなと念押ししてても
信頼しているから取り敢えずお礼を言っといた。

幸い私たちの事はバレてないから、
引き続き町を散策する事にした。
ここまで暖かい気候が新鮮で
私はつい洋服に目移りしてしまう。



「アメリ、逸れたら面倒だ。急に立ち止まるな。」

Σ「ご、ごめん…!つい夏服が気になっちゃって…、
プレジャータウンはあっても春服だったでしょ?
まぁ、船の事考えるとそんなに持てないんだけど…」

「言われてみれば確かに、仲間が増えてくれば
それだけ食料や日用品の他に荷物も増えるよな。
潜水したりするから屋内に全部詰めなきゃだし…」

「……服か…」

「?」

「あ、ローさん!あれ海賊かなあ?」



ベポが指差した方を見ると、
明らかに海賊といった風貌の
雪だるまの骸骨のマークがついた帽子を被った男と
バンダナを頭に巻きつけた男達が
堂々と我が物顔で歩いていた。
















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