雨に刺さる
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東京卍會と愛美愛主の抗争が始まった。
タケミっちはドラケンを探すが
豪雨の中の殴り合いのもみくちゃで見つけられず
乱闘はどんどん加速化する中、
マイキーはペーと話をする為に
向かって来る奴を倒しながら近づいた。
「ペー!!」
「マイキー…」
「なんでケンチン襲った!?
俺とケンチンが和解したのは知ってたろ!?
愛美愛主まで使って、汚ねえマネしてんじゃねえぞ!!」
「ッ勝手に和解とかしてんじゃねぇよ!
俺は納得してねえぞ!」
「パーの話はもう終わりだ!!」
「終わんねえよ!!パーちん捕まったのに
なんもしねえで終わり!?笑えねーよ!!
こうするしかねぇだろぉ!?」
ペーはマイキーの頬を殴った。
「パーちんは俺の"全部"なんだよ!!?
東卍がパーちん見捨てんなら敵になるしかねえだろ!?
来いよマイキー!!なんで殴り返さねぇんだよ!!?
俺なんか一発だろ!!?」
するとマイキーはペーの首を掴んで引き寄せ、
自分の額にペーの額をつけた。
「俺を見ろ。笑ってるか?
パーちんが捕まって、笑ってるかよ?
辛ぇよ。俺とケンチンが争って
東卍がバラバラになるのが悲しいって
タケミっちがそう言ってた。
皆んなが争っちまうって、
俺はそんな事考えてなかった。
気が済むまで俺を流れ。」
「………マイキー」
「俺は、オマエ(仲間)と争いたくないんだ。
それで全部チャラにして、戻ってこいペーやん」
ペーはマイキーの気持ちを知って、殴る事は出来なかった。
タケミっちは抗争の中ドラケンを探していた。
それとドラケンを殺すと神社で言っていたキヨマサも。
するとキヨマサは興奮しているのか
タケミっちにも目もくれず横を通り過ぎた。
そして手元には血のついた刃物があり、
キヨマサが来た方へ向かうと
「ドラケン君!!」
ドラケンが血を流して倒れていた。
「ドラケン君!!?ドラケン君!!」
「どうした!?タケミっち!!」
「ドラケン君が…ドラケン君が!刺された!!」
マイキーはタケミっちの声がする方に目を向けると
ドラケンが倒れているのを見て直ぐにでも向かおうとするが
愛美愛主が邪魔して近づけなかった。
「マイキー見ぃーっけ!!」
「半間!!」
「(終わった…!全部終わっちまった!
ドラケンが…死んじまった!!)」
「タケミっち!!」
「!」ビクッ
「ゲホッ…ゲホッ、」
「!!、まだ生きてる!!マイキー君!!」
「ケンチンを頼む!!」
「(え?…俺が…?そうだ…
俺が…俺がなんとかしないと!!)」
タケミっちはドラケンを担いで病院に向かう。
自分より身長もあって筋肉もあって重いドラケンを担ぎ
今にも挫けそうだが必死に歩いた。
ドラケンは咳をして血を吐き出して
時間の猶予はどんどん無くなっていく。
「タケミチ君!!」
「ヒナ!エマちゃん!!」
「今 救急車呼んだから!」
「ドラケンは!?」
「大丈夫 生きてる!!」
救急車が来るまでドラケンを下ろして待つ事にした。
然し、豪雨やお祭りのせいで道が混んでいて
来るのは少し時間がかかってしまうかもしれない。
ヒナとそんな話をしていると
東卍の特服を来た奴らがゾロゾロと歩いてきた。
「(マジかよ…なんで…ここに…!?)」
「あれあれぇ!?死んでねーじゃんドラケンちゃん!」
「おぇーーい!!なんでザコ道いんのォ!?」
「カスが何余計なことしてくれちゃってんだ?
誰かガムテープ買ってこい!もっかい」
「「「ハハハハ!!!」」」
タケミっちにとってキヨマサはもうトラウマだった。
神社で見つけた時もボコられて
ガムテープでガチガチに巻きつけられて
ヒナがいなかったら何も出来ずそのままだった。
思わず半歩後ろへ下がると、
「タケミっち」
「!、ドラケン君……?」
「ありがとなタケミっち」
「ドラケン!?動いちゃダメ!(汗)」
「ヒナちゃんとエマ連れて逃げろ」
"逃げろ"
「俺は大丈夫だ。」
ボロボロで血だらけなのに
逃げようとした足を見抜かれて
自分を助けようとしてくれるドラケンを見て
タケミチは自分が情けなくなった。
「あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」
「?」
「タケミチ君……?」
「情けねえ!!」
助けようとして此処に(未来に)来たのに
また逃げて助けることが出来ないなんて
未来は変わらず大切な人が死ぬ未来だ。
「ヒナ 下がってて」
皆んなの為だけじゃない。
自分自身の戦いの、人生のリベンジだった。
ーーーーーー…*°
「ハアハア…!」
瀬里奈は下駄なんかどっか捨てて
裸足で雨の中走ってた。
そして東京卍會と愛美愛主が乱闘している駐車場に来ると
「マイキー!!」
半間と戦っているマイキーを見つけた。
「瀬里奈!」
「ドラケンは!?」
「刺されてタケミっちが運んでる!」
「分かった!」
「待て瀬里奈!」
「だりぃなマイキー!」
「!」
マイキーは裸足で走る瀬里奈のずぶ濡れの背中を見て
思わず行くなと呼び止めたかったが、
半間に邪魔され 瀬里奈も走って行ってしまった。
瀬里奈は大通りに出れる道を追いかけていると、
「瀬里奈!」
「エマ!ヒナ!」
「瀬里奈!ドラケンが…ドラケンが!!」
「何処にいる?」
「この先!タケミっちもボロボロで…!
どうしようドラケン死んじゃう!!」
「相手刃物持ってて…!」
エマとヒナは瀬里奈にしがみついて泣き出す。
「大丈夫 アタシも追いかけるよ」
「え!?」
「マイキー ドラケンがいないと駄目らしいから。」
瀬里奈はそう言って走っていくと
ちょうどフラつくドラケンとタケミっちがいて
東卍と特服にボコられるタケミっちの仲間もいた。
「カスが集まったってよー何ができんの?」
「このボケ!!」
「無駄な事してんじゃねー、ぞ!!」ドゴッ
横から颯爽とした風が通り抜け、
ぼやけた視界から青い菊が見える。
ふわりと浮いた小さな身体は
あっくんを殴っていた赤石の首に足がかかり、
鈍い音がして地面に叩きつけられた。
「え……?」
「ハァハァ…瀬里奈……」
「ごめん ドラケン。
アタシ 方向音痴なの忘れてた。」
瀬里奈はそう言ってふわりと笑うと
ドラケンは何処かのやつの面影を感じて
思わずフッと笑い出した。
「二人して世話のかかる奴だよ」
ドラケンがそう言うとタケミっちは
どういうことかついていけず呆然としていて
はだけた浴衣に裸足で髪もボロボロに濡れてて
でもそんな事はどうでも良いくらい
自分達がボコボコにやられていた相手を
まるでマイキーのように倒してしまった瀬里奈に驚いた。
「テメェ!何しやがんだ!」
「!」
一人の男が殴り掛かると
瀬里奈はエルボーを入れて止めて
相手の鳩尾に深く蹴りを入れた。
まだ複数に残ってて最強ではない瀬里奈にはキツい。
普通に戦っていればだが、
マイキーが瀬里奈を止めたかった理由は他にある。
「このっ…!」
「瀬里奈!」
ドラケンが叫んだ理由は
相手を避けてしゃがんだ時に
キヨマサが使った刃物を掴んだから。
そして瀬里奈はキヨマサと同じように
向かってきた相手の腕を刃物で突き刺した。
「え…?」
「だぁああああ!!!」
「刺した!?(汗)」
「や、やべえじゃん…!」
タケミっちやあっくん他の3人も驚く。
まさか瀬里奈が刃物を使うと思わなかったから。
そしてパトカーが近づく音がして
刺さった刃物を抜いて捨てて
キヨマサと赤石までも捨てて逃げて行った。
「瀬里奈 お前…」
「殺すつもりは無かったよ?ドラケン生きてるし。」
"でも刺されたでしょ?"
そう言ってふわりと言う瀬里奈に
タケミっち達は静まり返ると
「タケミチ君!救急車来たよ!」
「警察も!」
エマ達が戻ってきて
今は瀬里奈の事を追求するべきじゃなくて
ドラケンを早く病院に連れていく事だとハッとする。
そして急いでドラケンを救急車に運ばせて
その中でタケミっちは助かるのを祈った。
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