1Aとの遭遇
「すみませーん」
「ん?何か用ですか?」
「あの」
今日は珍しくかっちゃんが私のクラスに下校時に迎えに来なかった。かっちゃんにはクラスには来るなと頑なに言われていたがこれを期にヒーロー科というものを見たかったのもあったこともあり止めるクラスメイトを差し置いてA組に向かった。恐る恐るクラスの扉を開けるとカエルに似た女子に話しかけられたので事情を説明しようとすると赤髪の男子が私を指差してきた。
「ああ!!アンタ確か噂の爆豪の彼女?!!」
「彼女?!」
クラスメイト数名が彼女というワードに過剰に反応した。
「一緒に帰ってるの見たぜ」
「あたりちゃん?!」
「あ、デク君!」
「緑谷知り合いか?」
そうかデク君もクラス一緒だったのか。と久々の再開に手を握りブンブン回していると再び赤髪の男子が驚いたように声をかけてきた。
「デク君とは幼馴染みね。」
「ということは爆豪もか?!」
「う、うん。そうだよ」
「デク君。かっちゃんいる?」
「「「かっちゃん?!!」」」
再びクラスメイトの驚いた声が響いた。
「こんな美人が幼馴染みとか羨ましい!!!」
「ハイスペックに幼馴染みとか世の中どうかしてるぜ!!」
金髪の男子とサザエさんみたいな男子が興奮したように叫んでいたが、無視することにした。
「爆豪君なら今先生に提出物出しに行ってるよ」
「なん、だと」
「え?」
「かっちゃんが提出物?あの不良が?マジか。というかこのクラスかっちゃんに容赦ないな。だがそこがいい。不良更生プログラム!!詳しく聞かせて!!」
「食いつく所そこ?!」
金髪の男子がツッコんできた。
「あたりちゃんはかっちゃんのことになるとあんなんだよ」
慣れているデク君はそう言った。
「何それ更に怖い!」
赤髪の男子は顔を青ざめて言った。失礼な!
「んでお前がここにいんだよ!!」
「あ、かっちゃん。不良更生プログラム受けてるなんて聞いてないよ?!」
「何だよそれ!!死ねや!」
「えええ。提出物なんて自分で出しに行くことなかったじゃん?クラスメイトにパシられたの?!」
「そんなんじゃねぇよ!!」
「じゃあ、」
「先公と目が合ったらそう言われただけだ!てかここには来んなって言ったろ!」
「いつも迎えに来てくれるから、たまにはと思って」
「余計なことすんなブス!!」
「ごめんね。さっきから大声出してるけど喉つぶれない?」
「死ねや!!」
「あー可哀想ー」
「彼女だろ?もっと優しくしないと嫌われんぞ」
「リア充死ねー」
流石ヒーロー科、普通科や中学の頃ではかっちゃんに対しブーイング言う人間がいなかった。しかしここにいる人間はかっちゃんを恐れていない様子でブーブーと私に暴言を吐くかっちゃんにブーイングしている。かっちゃんが言い返せないのかワナワナ震えている。
「なっぐ、そ…」
「大丈夫よ、それがかっちゃんの優しさだから!」
「「「「それでいいのか?!!」」」」
そう、クラスの誰かがツッコんだ
「チッ…帰んぞ」
「そういえば私ってかっちゃんの彼女なの?」
「下らねぇこと言うなや!行くぞ!」
かっちゃんは早く帰りたいようで首根っこを捕まれ猫のように引っ張られながらクラスを後にした。クラスメイト数人に何故か頑張ってねー、言われたので手を振って頑張るよーっていってたらかっちゃんに殴られた。なんと理不尽な!
「緑谷、あいつら付き合ってねぇの?」
「た、たぶん。まだ」
緑谷少年はクラスメイトに問われそう言うことしかできなかった。 でもふと、少年は違和感を感じた。いつものあたりちゃんなら彼女と聞かれたら全力で否定するはずなのに否定しなかった。となれば実は付き合ってるんじゃね?そう思うも聞くことはたぶん死を覚悟しなければならないだろう。…まぁかっちゃんなら態度でわかるだろうから聞かなくてもいいや。
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